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オープンソースのWebツールは、日本における大震災のような緊急災害時に広く使われている。企業の危機管理担当者やIT組織のリーダーは、こうしたツールが災害時の情報共有や行方不明者の捜索に役立つことを認識すべきである。 東日本大震災発生後の情報共有の取り組み 2011年3月11日に発生した東日本大震災の直後から、行方不明者の所在や安否についての情報を共有できる下記のような複数のオンライン・ツールが配備された。
これらすべてのツールは災害時に無償で提供されている。Ushahidiの災害時位置情報やオープンストリートマップでは、日本国内でプロジェクトへの作業協力者やツール管理への協力者を募っている。 Twitterでも東日本大震災関連のハッシュタグ「#Japan」が公表されている。 ガートナーの分析 大規模災害の発生時は、突然かつ広範囲にわたって人々の所在がばらばらになる。その際、電力、通信、携帯電話やインターネット・サービスなどに障害・混乱が生じると、安否の確認や連絡手段の確立などの重要な作業がさらに困難となる。このたびの大震災に臨んで、さまざまなオンライン・ツールが迅速に展開・活用されている。このことは、行方不明者の発見や災害情報の伝達においてWebツールが優れて有効な調整・管理手段となり得ることを示唆した。 もっとも、これらのツールにも課題はある。そもそもインターネットに未接続の環境では使うことができない。その地域に確実にインターネット基盤が存在することが大前提である。 また、このたびの災害に対し、日本の反応は極めて迅速であったと海外メディアには映った。それを可能とした要因の1つは、日本の社会が災害への準備に日常的に取り組んできたことではないかと推察する。地震や津波を想定した平時の防災・避難訓練はその一例である。災害の影響を軽減させるために、社会インフラの強化にも積極的に投資している。こうした継続的な姿勢がなければ、前述のツールを広範かつ効果的に活用することは難しかったであろう。課題としてもう1点、これらのツールは得てして個人が所有・管理しているという点である。一般に、政府はこうしたツールを使わず、またツール経由で広まる情報自体に責任や義務を負っていない。個人主体で活用する限り、意図するか否かにかかわらず、時として誤った情報が配信される可能性は否定できない。 こうした課題にもかかわらず、オンライン・コミュニケーション/コラボレーション・ツールは危機管理に不可欠であるという認識は、海外企業を中心に急速に広まりつつある。現状ではまだ、ツールの活用は個人レベルが大半であるが、さまざまな局面で企業や政府も活用できるし、すべきである。公共機関や民間企業の危機管理担当者は、こうしたオープンソースの効果を見逃してはならない。無論、ツールへの過度な依存は逆効果であるが、危機管理計画を補強するには有効と考えるべきである。 推奨事項 危機管理担当者、IT組織のリーダー向け:
推奨リサーチ
(監訳:山野井 聡、青山 浩子)
Topics: オープンソース・ソフトウェア (OSS)、危機管理、災害対応 本記事は著作権法により保護されています。無断転載、複製、複写は損害賠償の対象となることがあります。本記事の内容は信頼し得る情報源によるものですが、事象・出来事の極めて初動段階にあるものが含まれています。このため、結論、予測、推薦などにつきましては、ガートナーの初期分析に相当します。したがい、本記事における見解は、その後の情報収集や詳細な分析により調整や変更が生じることがあります。ガートナーの解釈、分析に基づいて表現されたものですが、その正確度・完璧性に関しては免責とさせていただきます。なお、本報告書に記載されている会社名および製品名は、各社の商標もしくは登録商標です。
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