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ホーム2008年 プレス・リリース − ガートナー、「先進テクノロジのハイプ・サイクル:2008年」を発表

平成20年8月27日
ガートナー ジャパン株式会社
広報室

ガートナー、「先進テクノロジのハイプ・サイクル:2008年」を発表
27のテクノロジに焦点


2009年を通して「グリーンIT」が大きく台頭 −
気候変動への配慮とエネルギー効率の向上によるコスト削減が後押し

 英国エガム発 - 8月11日 - ガートナーはこのほど、「先進テクノロジのハイプ・サイクル:2008年 (Hype Cycle for Emerging Technologies, 2008)」を発表しました。ハイプ・サイクルは、テクノロジやアプリケーションの成熟過程と市場に及ぼす影響を分析するため、ガートナーが1995年に考案した手法です (注1)。今回発表した先進テクノロジのハイプ・サイクルでは27のテクノロジを選び、そのうち8つのテクノロジを、ビジネスを変える影響力を持ち、今後10年にわたりテクノロジ・プランナーが導入を真剣に検討すべきものとして位置付けています。8つのテクノロジとは、Web2.0、クラウド・コンピューティング、パブリックな仮想世界、サービス指向アーキテクチャ (SOA)、三次元印刷、コンテキスト・デリバリ・アーキテクチャ、RFID (ケース/パレット)、モバイル・ロボットと呼ばれるものです。

 分析を担当したガートナー・フェロー兼バイス プレジデントであるジャッキー・フェン (Jackie Fenn) は次のように述べています。

 「Web2.0は現在ハイプ・サイクルの『幻滅期』にありますが、企業がそのテクノロジと利用環境の両方で経験を積み重ねて成功を収めていくことで、2年以内にビジネスを変容させる影響力を発揮するようになるでしょう。クラウド・コンピューティングと現在『啓蒙活動期』にあるSOAは、2010〜2013年にITの役割と能力を根底から変える力を持つようになると考えています。パブリックな仮想世界は2007年に『過度な期待のピーク期』を迎えて以降、幻滅期で低迷していますが、幅広いCOI (Communities Of Interest:共通の興味を持つグループ) を形成・支援する重要なメディア・チャネルの代表格として長期的に力を発揮することになるでしょう。」

 2008年の先進テクノロジのハイプ・サイクルで「過度な期待」のピーク期が近い、またはピーク期を迎え (図1)、今後2〜5年の間に生産性の安定期に入ることが予測されているテクノロジおよびトレンドは次のとおりです。

グリーンIT:環境的な持続性 (サステナビリティ) を有したソリューションに対する社会からの強い要請を背景に、ITはIT自身の「グリーンさ」を改善するとともに、企業および産業界全体の環境活動により広範囲な貢献の機会を得ます。また、そうすることが要求事項でもあるでしょう。

クラウド・コンピューティング:企業が、最も優れた費用対効果でITサービスを利用できる方法を求めるのに伴い、オンプレミス (自社運用型) 環境ではなく「クラウド」環境からの幅広いサービスの利用に対する関心が高まってきています (処理能力、ストレージ、各種ビジネス・アプリケーションなど)。さまざまなタイプのテクノロジ・プロバイダーがこのようなトレンドに応えようとしていますが、結果として少なくともあと1年間は混乱とハイプが続き、その後に個々の具体的な市場と市場のリーダーが出現するでしょう。

・ソーシャル・コンピューティング・プラットフォーム:MySpaceやFacebookなどの一般消費者を対象としたソーシャル・ネットワーキング・サイトの大成功に続き、企業はこれらのサイトやこれらに相当する自社運営サイトが、今後のコラボレーション (協業) 環境で果たす役割について検証しています。

ビデオ・テレプレゼンス:会議室や特別室などで、大型HD (高品位) ディスプレイと各種装置によって会議参加者を実物大に映し出すハイエンドなテレビ会議システム (HP、Cisco Systems、Teliris、その他のベンダーが提供) が、地理的に離れたユーザー間での会議環境を提供する上で、既存世代のテレビ会議テクノロジをはるかにしのぐ卓越した効果を発揮することが実証されています。現在、高コストがこのテクノロジの導入推進における障害となっています。

マイクロブロギング:Twitterが先駆けとして火をつけたマイクロブロギング (FriendFeedやPlurkなど) は、ソーシャル・ネットワーキングの世界では比較的新しいテクノロジです。マイクロブロギングでは、ユーザーが考えたことや、今何をしているのかといったことを短いメッセージ (140文字以内) で投稿し、他のユーザーはこれらのメッセージへの反応を投稿できます。マイクロブロギングは一部オンライン・コミュニティで人気を呼び、先端企業数社が他のソーシャル・メディアやチャネルの機能向上を目指して、マイクロブロギングの役割を研究しています。

図1 先進テクノロジのハイプ・サイクル:2008年(図をクリックすると拡大)
クリックすると拡大図を表示します
出典:ガートナー (2008年7月)

 「過去数年のトレンドに続き、マイクロブロギング、ソーシャル・コンピューティング・プラットフォーム、クラウド・コンピューティングをはじめハイプ・サイクルに登場する数多くの先進テクノロジは、ビジネスに影響を及ぼす前に、まず一般消費者の世界で大きな影響力を発揮しています。このきっかけの段階を経てビジネスの世界で関心を持たれるようになった先進テクノロジとしては、三次元印刷、サーフェイス・コンピューティング (Surface Computing)、オーグメンテッド・リアリティ (Augmented Reality:拡張現実)、モバイル・ロボットなどがあります。ガートナーでは、例えば三次元印刷を活用して、製品や交換部品を、必要とされるその場で製造することにより、サプライチェーンの劇的な革新を実現するなど、初期導入者がこれらのテクノロジを斬新なアイデアで活用し、新次元のアプリケーションが生み出されるようになるであろうと考えています。」(前出ジャッキー・フェン)

 なお、ジャッキー・フェンは、ガートナーの書籍、『Mastering the Hype Cycle: How to Adopt the Right Innovation at the Right Time』(Harvard Business School Press、2008年10月刊行予定) の著者の1人です。本書においてジャッキー・フェンはマーク・ラスキーノ (Mark Raskino、ガートナー・フェロー兼バイス プレジデント) とともに、過度な評判の中から真実を見つけ出し、最適なテクノロジを最適なタイミングで導入するための方策を考察します。

注1:ガートナーのハイプ・サイクルとは
ガートナーのハイプ・サイクルとは、幅広いテクノロジおよびアプリケーションの成熟過程と市場における普及 (採用状況) を把握するため、そのライフサイクル全体を5段階にわたって分析したものです。市場に新しく登場したテクノロジやアプリケーションはまず過度にもてはやされ (すなわち、ハイプ)、そうした熱狂が冷める時期を経て、最終的に市場や市場分野における意義や役割が理解されるようになります。ハイプ・サイクルはその典型的な経過を示しています。

サイクルの5段階

テクノロジの黎明期:画期的な新技術としての潜在的な可能性への期待から、初期のPoC (Proof-of-Concept:機能検証) やメディアで取り上げられることで、世間から大きく注目されるようになります。通常は実際に利用できる製品が存在せず、商業面での真の有効性は証明されていません。

「過度な期待」のピーク期:初期段階における世間からの注目が、一部の成功例を熱狂的にクローズアップします。しかし、しばしばこの裏には多数の失敗例が隠れています。一部の企業はこの段階で行動を起こしますが、ほとんどの企業は静観しています。

幻滅期:当初の約束に応えることができず、過度に高まった期待や興味が失われていきます。この段階でベンダーの淘汰や消滅が起こります。生き残ったベンダーだけがこの技術への投資を継続して製品を改善し、初期導入者はメリットを享受するとともに満足度が高まります。

啓蒙活動期:失敗からさまざまなことを学び取り、初期導入者の実際の経験から新技術の有用性が徐々に明らかになってきます。この新技術が企業にもたらす効果について、より当を得た洞察力に富む理解が広がり、具体化していきます。淘汰され少数になったベンダーから第2世代や第3世代の製品が提供されます。この時期には、リスクを冒す覚悟のある企業が技術を前向きに採用し、ある程度のリスクを受け入れられる企業はパイロット的に投資を行い、保守的な企業は依然として静観しています。

生産性の安定期:主流としての導入、採用が始まります。技術は適度なレベルにまで成熟し、効果が実証されている導入プロセスを経て、企業へ確実なメリットをもたらします。ベンダーの実行能力を評価する基準が、より明確に定義されます。生産性の安定期の最終的な高さは、この技術が有用性を発揮できる市場の幅広さや、ニッチ (すき間) 市場への適応性によって決まります。

参考資料
【海外発プレスリリース】
本資料は、ガートナーが発信したプレスリリースを一部編集して、和訳したものです。
本資料の原文を含めガートナーの発信したリリースはすべて以下でご覧いただけます。
http://www.gartner.com/it/section.jsp

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