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ホーム2013年 プレス・リリース −ガートナー、2013年以降の日本におけるITインフラストラクチャに関する取り組みに重要な影響を与える展望を発表

2013年4月9日
ガートナー ジャパン株式会社
広報室

ガートナー、2013年以降の日本におけるITインフラストラクチャに関する取り組みに重要な影響を与える展望を発表
『ガートナー ITインフラストラクチャ & データセンター サミット 2013』
(4月24〜26日、東京・品川) において知見を提供

ガートナー ジャパン株式会社 (所在地:東京都港区、代表取締役社長:日高 信彦) は本日、「2013年以降の日本におけるITインフラストラクチャに関する取り組みに重要な影響を与える展望」を発表しました。

モバイル、クラウド、ビッグ・データといったキーワードに代表されるように、ITインフラストラクチャに関するテクノロジはかつてない進化の時を迎えつつあります。後述する展望は、企業がITインフラストラクチャに関するテーマを推進する際に、最も重要かつ注意すべきものとして取り上げたものですが、これらのほとんどが、テクノロジの進化に、従来型の考え方やアプローチでは対応できなくなる可能性について警鐘を促すものとなっています。

ガートナーのバイス プレジデント兼最上級アナリストの亦賀 忠明は次のように述べています。

「今、起こっていることは、企業の二極化です。先見的な企業では、テクノロジの進化の方向性とそれに伴うイノベーションの在り方を含め、将来のビジネス競争の姿を深い洞察力で見据え、人材の備えに対しても経営的な意識を持った取り組みを積極的に行っています。一方、受け身的な企業の情報システム部門では、業務システムの維持とコスト削減が主要課題であり、こうした組織では、テクノロジの進化やビジネス競争といった類いの話にはそれほど関心がありません。これには企業の慣習や文化といったことも大きく影響していますが、今後、日本企業がさらにグローバルに発展するためには、取り組むべき主要課題の設定、リーダーシップや人材の在り方を含むすべてを見直す必要があるといえます」

今回発表した、ガートナーによるITインフラストラクチャ関連部門向けの重要な展望は次のとおりです。

2015年までに、日本におけるインフラ人材の70%以上が、グローバルで起こっているITのかつてない変化を直視し、その役割を見直す必要性を認識する。しかしその大多数は、リーダーシップを含む有効なスキルの獲得ができないままとなる

人材スキルの向上は、企業がITインフラ戦略を推進する際の大きなチャレンジとなっています。特に、「リーダーシップ」「広範囲な領域への理解」「英会話」は、2012年のガートナーのITインフラ関連担当者に対する調査においてトップ3に挙げられました。英会話のスキルアップはスクールや講座などで可能ですが、リーダーシップや広範囲な領域の理解については、これといった決め手となる解がありません。このため、企業は今後もこうしたスキル獲得の手段を模索することになるでしょう。

企業は今後、業務システムの維持だけでなく、成長と革新をリードできる新たなリーダーシップの確立を急ぐべきです。これからの企業に求められるリーダーシップとは、従来型の管理職を意味しているわけではありません。まずは、リーダーシップの定義そのものから議論し、必要なプロファイルを策定することを推奨します。特に日本の製造業などでは「ものづくり」を意識した戦略が実行されていますが、今後はこれからの競争に勝つために「人づくり」にも焦点を置いた戦略を策定すべきです。英語と同じで、知見やリーダーシップは急に獲得できるものではありません。若い時期からこのようなスキルに関心を払い、自らが日々成長するように努める、維持のための時間を削減して成長と革新のための時間を増やすなど、具体的には、月に1度そのような時間を確保するために「未来の日」といったものを作ることも有効であると考えます。

2015年までに、日本における70%以上の大企業がクラウドによるコスト削減を試みるが、そのほとんどがこれといった成果を出せずに終わる

ガートナーによる2012年の調査では、日本における70%の企業がクラウドによるコスト削減に対して「期待できる」として回答しています。ここ数年、ベンダーやインテグレーターは、クラウドを売り込むために「クラウドでコスト削減」という宣伝メッセージを掲げ、プロモーションを展開してきました。その結果、多くの企業がこれまで数年にわたって「クラウドでコスト削減」を試みましたが、調査では、「とても効果があった」とする企業は6.4%にとどまっており、この比率が今後急速に拡大するとは考えにくい状況です。現在「クラウドでコスト削減」を掲げるベンダーやインテグレーターは減りつつあり、そうしたキャンペーンに振り回される可能性は少なくなってきています。

クラウドによるコスト削減のためには、業務システムとビジネス要件の棚卸しと仕分けが必須であるとガートナーでは考えています。また、「絶対止まってはならない」といった高い信頼性やセキュリティが要求されるものを現在のクラウドに期待することには無理があり、クラウドは割り切って使うことが重要となります。そもそもクラウドとは呼べないサービスが氾濫していますが、企業はこうしたものを初期の段階で見極め、排除すべきです。

クラウドはコスト削減とITのパラダイムを変える可能性をもたらしますが、コスト削減の手段はそれだけではありません。本当にコスト削減が緊急課題である場合は、クラウド以外の代替手段も検討するのが望ましいといえます。ベンダーやインテグレーターは、ユーザー企業によるコスト削減の期待値に応えるための納得できる解を用意すると同時に、重要なことは単純なコスト削減だけではなく、「不要なコストを削減し、そのコストを戦略的投資に回す」ことであると再度認識し、企業ビジネスの成長と革新に向けた新たな提案を開始すべきと考えます。

2016年までに、ビッグ・データ・プロジェクトに取り組む日本の大企業の数は倍増し、その7割にIT以外の経営・事業部門が参画する

ビッグ・データへの取り組みを、企業の製品やサービスに向けた付加価値の創出や効率化、顧客体験の改善を進めるためのものと位置付けた場合、プロジェクトの推進役がIT部門であったとしても、事業部門の参画は極めて重要となります。2012年8月にガートナーが日本で行ったユーザー調査では、2割の企業がビッグ・データに取り組んでいるとの結果が出ており、さらに4割の企業が今後取り組みを進める可能性が高いと回答しています。一方、同じ調査において、およそ半数の企業のIT部門が、ビッグ・データを経営や業務部門に説明する能力が不足していると回答しています。

ビッグ・データは、さまざまな側面から語られていますが、ビッグ・データがもたらす市場への影響は、例えばモバイルのように爆発的なものではなく、小さくゆっくりとしたものである、というのがガートナーの見解です。しかし、企業の立場では、着実に進めていかなければ、将来気が付いてみると競合他社に大きく後れを取っているという状況となるリスクがあります。企業のIT部門が経営企画や事業部門と密に連携し、小さな成功事例をいかに積み上げていけるかが重要なポイントとなるでしょう。

2015年まで、従業員所有のデバイス (BYOD) によるコスト削減を目標にする企業のほとんどが、コスト削減に失敗する

BYODを検討している企業の多くが、デバイスや通信費の個人負担などによるコスト削減効果を期待しています。しかしながら、BYODはコストの削減にはつながらない場合が多く、むしろデバイスを購入するコストが、業務利用のための管理やサポート、ポリシー策定のためのコストに移行するだけであるとガートナーでは考えています。BYODに対して明確な方針あるいはポリシーを定めていない日本の企業は4割に及んでいます。企業はBYODありきで議論するのではなく、スマート・デバイスの業務に対する必要性を十分に検討した上で、会社支給にするのか、個人所有のものを業務で使用させるのかを決定する必要があります。企業は会社支給を上回るメリットがある場合のみ、BYODをプロジェクトとして推進すべきです。

2016年までに、自席の固定電話に加え、携帯電話やスマートフォンなどのモバイル・デバイスが支給されているユーザーの30%において、固定電話はほとんど使われることなく不良資産化する

国内の企業においてスマートフォンの利用が徐々に進んでいますが、このようなデバイスを利用するユーザーにとって、自席の固定電話は、次第に利用する理由を失うものになる可能性があります。2012年5月のガートナーの調査では、従業員数2,000人以上の企業において、スマートフォンや携帯電話などによる内線通話を定額にする、移動体通信の内線利用 (FMC) と呼ばれる料金体系を導入する企業が2割以上存在します。また、2012年8月の調査では、SkypeといったVoIPアプリケーションが、3割弱の企業において利用されていることが判明しました。携帯電話やスマートフォンを支給されているユーザーは、コスト削減目的で固定電話を利用する理由を失い、固定電話の利用頻度は落ちると考えられます。また、スマートフォンやタブレットの導入により、オフィス外での作業にさらに時間を割くことが可能になる職種では、固定電話の必要性がほぼなくなるケースも増えると予想されます。

企業はユーザーによる固定電話の利用頻度、特に携帯電話やスマートフォンを支給されているユーザーの利用頻度を調査するとともに、固定電話の更新のタイミングなどにおいて、利用頻度が著しく低い電話機の撤去を検討し、コストの最適化が実現できないか検討することが望ましいと考えます。


ガートナーのリサーチ ディレクターの池田 武史は、次のように述べています。

「これからの情報システム部門に求められることは、社内の作業や業務プロセスの最適化・自動化はもとより、自社のかかわるビジネスの力関係にさえも大きな変化をもたらすような新たなテクノロジを見極め、採用を率先してリードすることにあります。そして、それらの新しいテクノロジの導入を進める際には、これまで長く親しんできたテクノロジを思い切って捨てる覚悟が必要になることもあります」

2013年4月24日から東京・品川で開催される「ガートナー ITインフラストラクチャ&データセンター サミット 2013」では、「テクノロジ革新のとき:備え、実践を開始せよ」というテーマを掲げ、モバイル、クラウド・コンピューティング、ビッグ・データといったテクノロジのインパクトを捉えるとともに、企業のITインフラのあるべき姿、未来像など、前述の亦賀 忠明やコンファレンス・チェアを務める池田 武史をはじめとした国内外のアナリストから「新たな気付き」を獲得いただくことのできる各種セッションを予定しております。 http://www.gartner.co.jp/event/dc

また、これらの詳細は、ガートナーの「ジャパン・コア・リサーチ・アドバンス」プロダクトのお客様向けレポートとして発行されています。ガートナーでは、お客様に対して、これらを含む、さまざまなITに関するテーマについて、継続的に知見やアドバイスを提供してまいります。
http://www.gartner.co.jp/research/jcor/


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