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ホーム2013年 プレス・リリース −2014年の戦略的テクノロジ・トレンドのトップ10を発表

2013年10月15日
ガートナー ジャパン株式会社
広報室

ガートナー、2014年の戦略的テクノロジ・トレンドのトップ10を発表
『Gartner Symposium/ITxpo 2013』において最新のITトレンドを明らかに

米国フロリダ州オーランド発 − 2013年10月8日 − ガートナーは、企業・組織にとって戦略的な重要性を持つと考えられるテクノロジ・トレンドのトップ10を発表しました (注参照)。これは、世界各国で開催されている『Gartner Symposium/ITxpo 2013』において発表されています。

ガートナーは、今後3年間で企業に大きな影響を与える可能性を持ったテクノロジを「戦略的テクノロジ」と呼んでいます。ここで言う「大きな影響」とは、ITやビジネスに革新を起こすもの、多大な投資の必要が生じるもの、導入が遅れた場合に機会損失などのリスクにつながるものを含んでいます。

戦略的テクノロジには、成熟した既存のテクノロジや、幅広い用途に適用できるようになった既存のテクノロジなども含まれます。また、早期導入企業にビジネスの戦略的優位性をもたらす新しいテクノロジや、今後5年間で市場を大きく変える可能性を持った新しいテクノロジも戦略的テクノロジに含まれます。これらのテクノロジは、企業の長期的なプラン、プログラム、イニシアティブに影響を及ぼします。

ガートナーのバイスプレジデント兼ガートナー・フェローのデイヴィッド・カーリー (David Cearley) は次のように述べています。「ガートナーは、企業が戦略的プランニングのプロセスで考慮すべきトップ10のテクノロジを明らかにしました。必ずしもこれらトップ10すべてのテクノロジに投資して採用しなければならないというわけではありませんが、企業は今後2年の間にそれぞれのテクノロジを十分に検討し吟味する必要があります」

カーリーは、「ソーシャル」「モバイル」「クラウド」「インフォメーション」という4つの力の強固な結び付き (Nexus of Forces) が今後も変革を促すとともに、新たなチャンスを生み出し、インターネット規模で実行できる、プログラミング可能な先進インフラストラクチャに対する新たな需要を創出するとしています。

2014年に注目すべき戦略的テクノロジ・トレンドのトップ10は以下のとおりです。

モバイル・デバイスの多様化とマネジメント
2018年にかけて、デバイスやコンピューティング・スタイル、ユーザー・コンテキスト、インタラクションの多様性が高まることによって、「場所を問わずあらゆることを行う」という企業戦略の実現は難しくなるでしょう。企業・組織のBYOD (個人所有デバイスの業務利用) プログラムによって、モバイル・ワーカーの数が従来の2倍、場合によっては3倍にも増えるという予期せぬ結果が生じ、IT部門および財務部門には大きな負担がかかるようになりました。企業は従業員所有のハードウェアの利用に対する自社のポリシーを徹底的に見直すとともに、必要に応じてそれを改定したり拡張したりする必要があります。ほとんどの企業は、自社が所有・管理しているデバイスで従業員がネットワークにアクセスするケースについてのみポリシーを設けているのが現状です。このため、企業は従業員に許可されていることと禁止されていることを明確に定義するポリシーを規定し、柔軟性と機密保持およびプライバシーの要件のバランスを取るようにしなければなりません。

モバイル・アプリと従来型アプリケーション
ガートナーは、2014年にかけて、JavaScriptのパフォーマンスの向上によってHTML5の普及が促進されるとともに、企業のアプリケーション開発環境としてブラウザが主流になると予測しています。ガートナーは開発者に、これまでとは違う新しい手段でユーザーをつなぐリッチな音声および動画インターフェースを含む、ユーザー・インタフェースの拡張モデルの構築に集中することを推奨します。従来型のアプリケーションが右肩下がりになり始める一方で、モバイル・アプリは引き続き増加していくでしょう。またモバイル・アプリはよりコンパクトでターゲットを絞った方向へ進み、より規模の大きなアプリケーションは包括性を増していくでしょう。開発者は複数のモバイル・アプリを組み合わせることで、規模の大きなアプリケーションを構築する手段を見つけなければなりません。多様なデバイスを網羅するアプリケーション・ユーザー・インタフェースを構築するためには、個々の断片的な構築要素に対する知識と、それらを各デバイス向けに最適化されたコンテンツとしてアセンブルするための柔軟なプログラミング構造が不可欠です。消費者向けや企業向けのモバイル・アプリを構築するツールの市場は、100社を優に超える潜在的ベンダーが活動している複雑な市場です。 今後数年間、すべてのタイプのモバイル・アプリに単一で対応できる最適なツールは登場しないと考えられるため、複数のツールの採用を想定する必要があります。次に訪れるユーザー・エクスペリエンスの進化は、感情と行動から推測したエンドユーザーの意図を活用し、その挙動の変化を促す環境になるでしょう。

「すべて」のインターネット (Internet of Everything)
インターネットはPCとモバイル・デバイスの枠を超え、現場の設備機器などの企業資産や、自動車やテレビなどの消費者製品へと広がりつつあります。ここで問題となるのは、ほとんどの企業およびテクノロジ・ベンダーが、このように広がるインターネットの可能性をまだ把握できておらず、業務的または組織的に対応する態勢を整えていないという点です。最も重要な製品やサービス、資産をデジタル化した状況を想定した場合、すべてをデジタル化することで生み出されるデータ・ストリームとサービスの組み合わせによって、「管理 (Manage)」「収益化 (Monetize)」「運用 (Operate)」「拡張 (Extend)」という4つの基本的な利用モデルが生まれます。これら4つの基本モデルは、4つの「インターネット」(人、モノ、情報、場所) のいずれにも適用できます。4つの基本モデルを活用し潜在的価値を引き出せるのは「モノのインターネット (Internet of Things)」、すなわち資産とマシンのみであると考えを限定しないようにすべきです。4つの基本モデルは、あらゆる業種 (重工業、混合型、サービス) の企業が活用できます。

ハイブリッド・クラウドとサービス・ブローカーとしてのIT
企業にとってパーソナル・クラウドと外部プライベート・クラウド・サービスを結び付けることは必須の要件です。企業はハイブリッド型の未来を念頭に置いてプライベート・クラウド・サービスをデザインし、将来の統合と相互運用性を実現できるようにしなければなりません。比較的静的なものから非常に動的なものまで、ハイブリッド・クラウド・サービスはさまざまな形での構成が可能です。このように構成されたサービスの管理は、サービスの集約、統合、カスタマイズを行うクラウド・サービス・ブローカー (CSB) が行う場合がほとんどで、 プライベート・クラウド・サービスからハイブリッド・クラウド・コンピューティングへと拡張を進めている企業がCSBの役割を担うようになっています。ハイブリッド・クラウド・コンピューティングが実現する世界を表現する言葉として「オーバードラフト (Overdraft)」や「クラウドバースト (Cloudburst)」という言葉が使われていますが、初期のハイブリッド・クラウド・サービスの圧倒的多数は、これらの言葉に表されるほどのダイナミックさを持ち合わせていません。初期のハイブリッド・クラウド・サービスは、より静的に操作・設計された組み合わせで構成される可能性が高く (例えば、一定の機能やデータを対象とした内部プライベート・クラウドとパブリック・クラウド・サービスの統合)、 その後CSBの進化に伴い、より広い範囲を網羅したサービスが登場するでしょう (例えば、ポリシーと利用状況に応じて外部のサービス・プロバイダーを活用するプライベートなサービスとしてのインフラストラクチャ [IaaS])。

クラウド/クライアント・アーキテクチャ
クラウドとクライアントに関するコンピューティング・モデルはシフトしつつあります。クラウド/クライアント・アーキテクチャにおいて、クライアントはインターネットに接続されたデバイスで実行されるリッチ・アプリケーションを意味し、サーバは高い柔軟性で大幅に拡張性を増しているクラウド・コンピューティング・プラットフォームにホスティングされている一連のアプリケーション・サービスを意味します。クラウドはコントロール・ポイントであり、システム、レコードおよびアプリケーションが複数のクライアント・デバイスをサポートすることができます。クライアント環境はネイティブ・アプリケーションまたはブラウザ・ベースの場合もあります。多くのクライアント・デバイスやモバイル、デスクトップで、強力になっているブラウザを利用することができます。多くのモバイル・デバイスに実装されている堅牢な機能、ネットワークに対する需要の高まり、ネットワークのコスト、帯域幅の利用を管理する必要性などによって、場合によってはクラウド・アプリケーション・コンピューティングとストレージのフットプリントを最小化するとともに、クライアント・デバイスのインテリジェンスとストレージを有効活用するというニーズが発生します。ただし、モバイル・ユーザーのニーズのさらなる複雑化に伴い、モバイル・アプリではサーバ側の処理量とストレージ容量の増加に対する必要性が高まるでしょう。

パーソナル・クラウドの時代
パーソナル・クラウドの時代は、デバイスからサービスへのパワー・シフトを意味します。 この新しい世界では、企業にとってデバイスの細かい特性は重要な意味を持たなくなりますが、デバイスそのものの必要性に変わりはありません。ユーザーは複数のデバイスを利用し、PCも依然として多くの選択肢の1つとなりますが、特定の単一デバイスが中心的なハブとしての役割を果たすことはなく、その役割をパーソナル・クラウドが担うことになります。 このため、デバイス自体に焦点が当てられるのではなく、クラウドへのアクセスおよびクラウドで共有または格納されているコンテンツへのアクセスが、パーソナル・クラウドで安全に管理されるようになります。

ソフトウェア定義 (SDx: Software Defined Anything)
ソフトウェア定義 (SDx) は、クラウド・コンピューティング、DevOps、高速インフラストラクチャ・プロビジョニングによる自動化に後押しされた、インフラストラクチャのプログラミング可能性とデータセンターの相互運用性に関する各種規格の発展に対して高まっている市場の勢いを包含した総称です。このような総称として、SDxには、OpenStack、OpenFlow、Open Compute Project、Open Rackをはじめ、同じようなビジョンを共有する幅広いイニシアティブが含まれます。個別のSDxテクノロジ・サイロが発展し、コンソーシアムが出現する中で、企業は製品ポートフォリオにメリットをもたらす新しい規格および橋渡し的な機能を探す一方、テクノロジ・サプライヤーにはそれぞれの具体的な分野において真の相互運用性を実現する規格へのコミットメントを示してもらう必要があります。ベンダーは常にゴールの1つにオープン性を挙げますが、SDxの定義は解釈によってオープン性以外を指すこともあります。 SDN (ネットワーク)、SDDC (データセンター)、SDS (ストレージ)、SDI (インフラストラクチャ) テクノロジのベンダーは、いずれも各分野におけるリーダーシップの維持に努めながら、隣接市場での活動を支援するSDxイニシアティブを展開しています。このため、インフラストラクチャの1つの分野でリーダーシップを有しているベンダーは、消費者にシンプルな環境、コスト削減、効率的な統合といったメリットをもたらすことが分かっていても、自社の利益率を低下させ新たな競争の機会を生み出す可能性を有している規格に、不本意ながら従うしかなくなるでしょう。

WebスケールIT
WebスケールITは、企業がさまざまな局面を通じてその位置付けを見直すことで、企業内のIT環境で、大規模なクラウド・サービス・プロバイダーと同じ機能を提供する、グローバル・レベルのコンピューティングの一形態です。Amazon、Google、Facebookといった大手のクラウド・サービス・プロバイダーはサービスを提供するITの方向を見直しており、その機能は単なる対象範囲の大きさというスケールを超えて、スピードとアジリティ (俊敏性) を含めたスケールまでを含むようになっています。企業がこのような環境とペースを合わせるためには、こうした大手クラウド・プロバイダーのアーキテクチャ、プロセス、プラクティスに匹敵する環境を実現する必要があります。ガートナーは、これらすべての要素の組み合わせを「WebスケールIT」と呼んでいます。WebスケールITは、体系的な形でITのバリューチェーンの変革を実現します。データセンターは、無駄とコストを抑えるあらゆる機会を明らかにする業界エンジニアリングの観点から設計されます。これは施設の再設計のさらに先へ進み、より優れた電力効率を目的としたサーバやストレージ、ネットワークなどの主要ハードウェアの社内設計までが含まれます。Web指向アーキテクチャによって、開発者は障害からより短時間で回復できる非常に柔軟で弾力性に富むシステムを構築することが可能になります。

スマート・マシン
コンテキスト・アウェアなシステム、インテリジェントなパーソナル・アシスタント、スマート・アドバイザー (IBM Watsonなど)、先進のグローバル産業システム、また初期の自律走行車などの普及により、スマート・マシンの時代は2020年にかけて発展するでしょう。スマート・マシンの時代は、ITの歴史において最も破壊的なものになるでしょう。ITによる実現が期待されながらも、これまでは「人でなければできず、マシンには不可能」と思われていたさまざまなビジョンの中からも、とうとう現実化されるものが出てきました。ガートナーは、成功に向けたスマート・マシンへの個人レベルでの投資とコントロール、利用が広がると考えています。企業レベルでのスマート・マシンへの投資も進むでしょう。スマート・マシンが導く革新の時代においても、コンシューマライゼーションと一元管理環境の対立的な関係は緩和されず、むしろ、企業による購入の最初の波が過ぎたころ、スマート・マシンによるコンシューマライゼーションの流れが一層加速することになるでしょう。

3Dプリンティング
3Dプリンタの出荷実績は2014年に75%増加し、2015年にはほぼ倍増するでしょう。非常に高価な「積層造形 (Additive Manufacturing)」デバイスが登場してから20年近くたちますが、同等の材料と造形機能を提供する500〜5万ドルの価格帯のデバイス市場は現在初期段階にあり、急成長しつつあります。消費者市場の大きな盛り上がりによって、企業はデザインの改善、プロトタイピングの合理化、短期生産を通じたコスト削減を実現する上で、3Dプリンティングが現実的で実行可能な、費用対効果に優れた手段であることを認識するようになっています。

注:トップ10とありますが、これはあまたなテクノロジ・トレンドの中で、今後企業にとって最も重要となるであろう10個のテクノロジ・トレンドを選択したものであり、トップ10の並び順がそれぞれの重みを意味するものではありません。

本日より10月17日まで、東京・赤坂で開催している『Gartner Symposium/ITxpo 2013』において、ガートナーの国内外のアナリスト、コンサルタントが参集し、本内容をはじめ、企業のITリーダーに向けた多くの知見を提供いたします。

『Gartner Symposium/ITxpo』について
『Gartner Symposium/ITxpo』はCIOおよびIT上級役員が一堂に会する、世界で最も重要なシンポジウムです。このイベントでガートナーは、グローバルなITリサーチ/アドバイザリ企業として、中立・公正な立場から客観的かつ信頼性の高い知見を提示します。『Gartner Symposium/ITxpo』は、参加各社が年間計画を策定する上で重要な役割を果たしています。
10月15〜17日 東京 (日本): www.gartner.co.jp/symposium

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参考資料 【海外発プレスリリース】 本資料は、ガートナーが発信したプレスリリースを一部編集して、和訳したものです。本資料の原文を含めガートナーの発信したリリースはすべて以下でご覧いただけます。 http://www.gartner.com/it/section.jsp


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