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ホーム2014年 プレス・リリース −ガートナー、2014年以降の日本企業のITインフラストラクチャの将来に向けた 展望を発表

2014年4月17日
ガートナー ジャパン株式会社
広報室

ガートナー、2014年以降の日本企業のITインフラストラクチャの将来に向けた
展望を発表
『ガートナー ITインフラストラクチャ & データセンター サミット 2014』
(4月23〜25日、東京・品川) において知見を提供

ガートナー ジャパン株式会社 (所在地:東京都港区、代表取締役社長:日高 信彦) は本日、「2014年以降の日本企業のITインフラストラクチャの将来に向けた展望」を発表しました。

テクノロジの進化により、デジタル化の波がビジネスや生活の隅々にまで浸透し始めたことで、企業はこれまでのITインフラストラクチャの在り方を大きく変えていく必要が出てきました。従来の社内情報システムのインフラの構築や管理にとどまることなく、企画、開発、生産、販売、運用、保守に至るさまざまなビジネスの場面で、クラウド、モバイル、ビッグ・データ、ソーシャルといったキーとなるテクノロジをいかにうまく導入していくかが重要なポイントです。そうした動きの中で、今回は、企業が今後のIT戦略を立案し、実行する上で想定すべきこれからの展望について、特に重要なものを取り上げました。これらの展望は、IT部門のみではなく、これからテクノロジとのかかわりが増えると予想される企画部門や業務部門などが、企業経営の1つの重要な柱として、あらためて認識すべきものとなっています。

ガートナーのリサーチ ディレクターである、池田 武史は次のように述べています。

「限られた予算や人員の中で、モバイルやクラウドをどう評価し企業のITインフラとして導入していくべきなのかという日々のチャレンジが積み重なる一方で、従業員や顧客を含めたビジネスのさまざまな場面におけるデジタル化の波が、勢いを増して広がっています。もはやすべてのテクノロジをIT部門だけで把握し、管理し、運用することは、必ずしも現実的で効率的な方法とはいえない可能性があります。そうした時代の変わり目においては、これまでのような社内に閉じたITインフラの構築や運用における見識とは異なる、新しい考え方や取り組みを進める必要もあります。今回のいくつかの代表的な展望を参考に、企業とテクノロジの関係、あるいは人や組織の役割を見直すことも視野に入れた取り組みを進めるのがよいでしょう」

今回発表した、ガートナーによる日本企業のITインフラストラクチャの将来に向けた展望は次のとおりです。

2020年までに、日本の40%のITインフラストラクチャ組織は、業務の比重をビジネスの成長と革新分野に移し、新しいテクノロジを駆使し、全社のグローバル競争力をリードすることを標榜するようになる。しかし、実際は多くの乗り越えるべき壁に直面する。

ガートナーが実施した2013年8月の調査において、日本のITインフラストラクチャ組織に自らの役割について質問したところ、35.9%が「システムの企画・構築・運用であり、業務部門の下請け的な役割である (下請け)」という回答でした。一方、「主な役割はシステムの企画・構築・運用であるが、ビジネスの成長のために、業務部門を時にリードしている (ビジネス・リーダー)」が25.6%、「社内サービス・プロバイダーであり、イノベーターである (プロバイダーおよびイノベーター)」が25.4%、「システムの企画とベンダー・マネジメントである」が12.2%でした。併せて、5年後のイメージを尋ねたところ、「ビジネス・リーダー」が38.1%でトップとなりました。

多くの企業では、既に世の中や自分たちを取り巻く環境の変化を認識し、新しい方向を見いだそうとしていることが、この調査結果からも分かります。問題は、こうした変化を支援する仕組みが乏しいことです。当然ながら、外部に支援を求めることも大事ですが、企業が、前向きにこうした方向に進んでいこうとするなら、さまざまな点について見直す必要があります。新しい変化、特に「何か、やらなければならない新しいこと」に直面した際、往々にして聞かれるのは、「人がいない」「お金がない」「時間がない」という悩みの声です。こうした「3ない」を排除しなければ、企業は、ITインフラ人材を、ビジネス成長と革新のリーダーへと向かわせることができません。逆に言えば、これは新しいことに対する直観的な反応といえます。すべてのリーダーは、この「3ない」に自らを導く「思考の癖」に陥っていないか、点検すべきです。リーダーは、人、予算、時間といった限られたリソースをどう使うかを再考する必要があります。そのためには、業務のプライオリティを見直し、今いる人材を、どのように成長や革新分野に転換していくかについて真剣に考える必要があります。

2017年までに20%以上の企業が、従来の情報機器とは異なるセンサや組み込み機器などを利用し、ビジネスを取り巻く環境をデジタル化する。多様な情報を収集、分析することで製品やサービスをより効果的に提供するために、モノのインターネットに関する新たな取り組みを行う。

企業のITインフラで扱う情報は、自動化されたプロセスや顧客に関連する情報、販売に関する情報、財務に関する情報、製造に関する情報のほか、従業員が作成する電子メールの内容など多岐にわたっています。今後は、さらに、センサやウェアラブル機器などのテクノロジやそのセキュアな通信を支えるテクノロジが広く利用されることが予想されます。このことは企業に、自社製品やサービスの利用状況、利用者からのフィードバック、開発、生産、販売などの現場における設備や環境、顧客やパートナーの状態など、さまざまなモノやコトが新たにデジタル化される機会をもたらし、それらをビジネスに利用するための新たな価値を創出する場面が増えてくることになるでしょう。

これらの新しい機会は、例えば、製品の生産およびその販売が中心であった製造業が、サービスを提供する事業者に変化していくなど、これまでのビジネスとは異なる新たな競争環境をもたらす可能性があります。ほかにも、農産物やその物流、金融商品、公共サービス、エネルギー、教育、医療やヘルスケアなどのさまざまなビジネスが変化していく可能性があります。企業のIT部門は、テクノロジの変化を的確に捉え、これから起こり得る新しい動きをしっかりリードする役割を担うことこそが、次の時代の重要な使命であることを理解する必要があります。

2017年までに、大企業における情報システム部門の3割以上が、ビッグ・データに関するインフラ担当組織の役割を見直し、業務部門のビッグ・データに向けたテクノロジ活用の啓蒙/促進と、企業内のインフラ最適化に向けた調整を進めるようになる。

ビッグ・データは新しい技術トレンドの中で最も対処が難しいテーマの1つとなっています。その理由は、ビッグ・データ・プロジェクトの最大のハードルが、「データと分析手法をいかに成果に結び付けるか」という点にあり、ビジネスや業務部門の活動と密接に関連しているためです。ビッグ・データを放置すれば、グローバル規模で進み始めている企業間の競争の中で他社に引き離されるリスクがあり、かといってむやみやたらと投資を重ねるだけでは次につながらない恐れもあります。こうしたジレンマに悩むIT部門は少なくありません。

2013年8月にガートナーが実施したユーザー調査では、企業のITインフラ担当組織の7割が従来の責任範囲内にとどまることなくビッグ・データに向けた活動をリードすべきであると回答し、6割がそのためにインフラ組織の役割の見直しを進めるべきであると回答しています。ビジネスの現場を担う業務部門の多くが、新しいデジタル化の波が自社に及ぼす影響の大きさを過小評価しているか、あるいは気付いていても現実の行動に結び付けられていない状況にあるといえます。むしろ、これまでと同じビジネスの枠組みの中で改善を続けようとしているのが、日本における平均的な企業の実態です。こうした状況の中で、新たなIT部門の役割が問われています。このユーザー調査結果から、企業では既存の仕事の進め方からの脱皮を求める意向が強いことが明らかになりました。

企業のIT部門は、これまでのビッグ・データに向けた活動を振り返り、もし不足があるとすれば、あらためて具体的行動を起こしていくべきです。また、ビッグ・データの活用に向けて、技術の習得やインフラ展開の準備を進めるのみではなく、業務部門との対話をその中核的な役割として位置付けることが重要です。さらに、ビッグ・データに関してインフラへの需要が出てくるまで待つのではなく、インフラ活用に向けた需要を社内で喚起するモードに切り替えて行動することが重要です。

2017年まで、日本企業において個人所有デバイスの業務利用 (BYOD) を明示的に許可する企業は4割程度とみられる。ただし、その多くは、利用用途やデバイスの範囲が限定的である。

個人所有デバイスを業務で利用する、いわゆるBYODにどう対応すればよいのかに、引き続き企業の関心が集まっています。BYODは米国など海外の企業では従業員からの要望も強く、積極的に推進されていますが、日本企業では、いまだ検討中で明確な方針やポリシーがない場合も多く見受けられます。2013年8月にガートナーが実施した企業向け調査によると、BYODを全面禁止している企業は、2012年の4割から2013年は3割に減少し、利用を許可する企業がその分増え、4割ほどとなっています。しかしながら、こうした利用を許可している企業でも、多くの場合その範囲を、スマートフォンでの電子メールとスケジュール管理のみに限定しています。また、許可していてもガイドラインを明確に定めずに利用させているケースが多いことも明らかになっています。

企業は、BYODについての認識を高め、どのような目的で、どこまで利用させるのかを明確にする必要があります。目的を明確にしない場合、そのセキュリティ対策や管理を十分に行うことは難しくなります。利用範囲を電子メールだけに限定したとしても、企業の重要な情報が添付されている場合や顧客の連絡先などが保存されている場合もあり、企業にとってリスクは高いと考えられます。このため、セキュリティ対策や明確な利用ガイドラインの設定は重要となります。BYODにはメリットもありますが、安易には実現できないため、BYODありきで議論するのではなく、スマート・デバイスの必要性を検討し、さらには会社支給の場合を上回るメリットがあるかどうかを冷静に検討し考慮する必要があります。


2014年4月23〜25日に東京・品川で開催される「ガートナー ITインフラストラクチャ & データセンター サミット 2014」では、「デジタル時代への飛翔 〜 あらためて問う『過去、現在、未来』」というテーマを掲げ、モバイル、クラウド・コンピューティング、ビッグ・データといった現在のテクノロジにどう取り組むべきかについて、コンファレンス・チェアを務める前述の池田 武史をはじめとした国内外のアナリストから、企業のITインフラのこれまでと、未来を見据えた「新たな気付き」を得ることのできる各種セッションを予定しております。 http://www.gartner.co.jp/event/dc

また、これらの詳細は、ガートナーの「ジャパン・コア・リサーチ・アドバンス」プロダクトのお客様向けレポートとして発行されています。ガートナーではお客様に対して、これらを含む、ITに関するさまざまなテーマについて、継続的に知見やアドバイスを提供してまいります。
http://www.gartner.co.jp/research/jcor/

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