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ホーム2014年 プレス・リリース −ガートナー、「日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル:2014年」を発表

2014年10月29日
ガートナー ジャパン株式会社
広報室

ガートナー、「日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル:2014年」を発表
10月28〜30日 東京・台場で開催中の
『Gartner Symposium/ITxpo 2014』 において
幅広い視点から知見を提供

ガートナー ジャパン株式会社 (所在地:東京都港区、代表取締役社長:日高 信彦) は本日、「日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル:2014年」を発表し、2014年以降の日本の情報通信技術 (ICT) 市場に影響を及ぼすと考えられる主要な40のテクノロジと関連キーワードを選定し、日本国内におけるトレンドを示しました (図1参照)。

ガートナーのハイプ・サイクルは2,000を超えるテクノロジを119の分野にグループ化し、その成熟度、企業にもたらすメリット、今後の方向性に関する分析情報を、企業の戦略/プランニング担当者に提供するものです。1995年以来、ガートナーは新しいテクノロジおよび革新的テクノロジに伴う大きな期待、幻滅、最終的な安定という共通のパターンを明示する手段として、ハイプ・サイクルを活用しています。

2007年より発表している「日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル」は、ユーザー企業のCIO、IT部門のリーダー、テクノロジ・ベンダーのマーケティング、製品開発、戦略企画担当者に向けて、先進テクノロジのポートフォリオを策定する際に考慮すべきトレンドを業種横断的な視点で示したものです。

ガートナー ジャパンのリサーチ部門バイスプレジデントで「Gartner Symposium/ITxpo 2014」のチェアパーソンを務める鈴木 雅喜は次のように述べています。「モバイル、クラウド、ソーシャル、インフォメーション (ビッグ・データ)、モノのインターネット (IoT)、3Dプリンティングなどを中心とした『デジタル・テクノロジ』が、猛烈なスピードで社会に広がり始めています。この変化は、今後さらに企業のビジネスに大きく影響していくでしょう。テクノロジの進化から生まれた新たな機会が、企業のITリーダー、さらにはビジネス・リーダーの目の前にも横たわっています。この機会をいかに生かすべきか。そこでは、まずテクノロジのもたらすメリットとリスクを理解しておくことが必要不可欠です」  



2014年以降、特に注目すべきものについて、それぞれ説明します。

コンシューマー3Dプリンティング、エンタプライズ3Dプリンティング
コンシューマー3Dプリンティングは、現在、「過度な期待」のピーク期にあります。コンシューマー3Dプリンティングは、既存の技術、つまり積層造形技術が簡単に購入できないほど高価なため製造業だけで使用されていた時代から、時を経てコンシューマーの手の届く製品になった1つの事例といえます。低価格のデスクトップ型の3Dプリンタが登場して、オフィスや研究所、コンシューマーにとって入手しやすくなり、カスタム・デザインの品物をコンシューマーが作製することが可能になっています。一方、3Dプリンタで銃や武器が作製されたニュースも見受けられ、3Dプリンタや、3Dプリンタで作製した品物を販売する小売店は、顧客が遵守すべき法律について調査を行うとともに、3Dプリンタで作製する品物が、著作権や関連の法律を遵守しているかどうかを確認する処置を取る必要があります。
一方、エンタプライズ3Dプリンティングは現在、幻滅期にありますが、これまでほぼ四半世紀にわたり、主に製品の試作や少量部品の製造に使用されてきました。技術の進展によって低価格製品が登場し、製造業に限らず、企業の業務に幅広く利用することも可能になりつつあります。既に、歯科矯正や補聴器では、カスタマイズした製品が提供されています。このような、3Dプリンタを使用した新たな用途やビジネスモデルを見つけていくことが、今後は重要になるでしょう。一方、これまでの製造技術では作製が不可能だった複雑なデザインの製品や、交換部品の作製、工具や金型の作製、家屋の製造なども行われるようになってきています。そのため、知的所有権侵害への潜在的な懸念が増すとともに、さまざまな業種が影響を受けるようになると予想しています。

モノのインターネット
IoTは、世の中のさまざまなモノがその対象となることから、農業、製造、小売り、流通、運輸、倉庫、医療、教育、公共などのあらゆる分野にわたる企業や公共事業体に影響を及ぼすとみられます。また、各企業は、製品やサービスの企画、マーケティングや販売、製造あるいはサービスの管理やデリバリ、顧客サポートなどの側面で、IoTが関連することになると理解すべきです。その一方で、IoTを適用するタイミングは採用するテクノロジの成熟度に左右されます。企業ではまず、各事業部門においてIoTがどのようなビジネス機会をもたらすのか、あるいは新たな脅威と直面する可能性があるのかなどについて、検討を始める必要があります。検討を進める上で特に留意すべき点として、その実現に関するテクノロジの成熟度、実現するテクノロジが存在する場合にも、センサや通信デバイスと対象となるモノのライフサイクルの隔たり、そして収集した情報に関するセキュリティやプライバシーが挙げられます。

ビッグ・データ
ガートナーが実施した国内向け調査の結果から、ビッグ・データに関心を持つ大企業が6割に達している一方で、その取り組みの実態は情報収集やアドホックな実証実験が中心で、組織的な取り組みは進んでいないということが分かっています。実際、ビッグ・データについて紹介される適用事例は、マーケティング領域における各種ログ分析やソーシャル・データの活用、製造業における設備保全や品質管理などが中心であり、広く実ビジネス環境に適用されるには至っていません。このため、ビッグ・データは前年に続き「過度な期待」のピーク期にあると評価しており、さらに今後1年程度で幻滅期に移行するとみています。これは、ビッグ・データやデータの利活用に価値がなくなるということではなく、単に何らかのテクノロジやサービスを適用するだけで大きなビジネス価値が得られるとは限らないことに、多くの企業が気づくということを意味しています。

クラウド・コンピューティング
クラウド・コンピューティングは、幻滅期にあります。実際、国内向けの調査の結果では、クラウド・コンピューティングを利用中であるという回答は、前年から1ポイント低下し、12.4%となりました。このことは、その前の「過度な期待」のピーク期に見られた状況、例えば、ユーザー企業であればクラウドでコスト削減が必ずできる、プロバイダー企業であれば、クラウドで必ずもうかるといった「過度な期待」の時期が過ぎ、冷静な判断が行われるようになってきていることを意味します。多くの企業が引き続きクラウド・コンピューティングに期待していますが、議論と実践はより地に足の付いたものとなってきています。ここでは本物と偽物が区別されることになるため、クラウドを標榜する多くのプレーヤーは戦略の見直しが必要になっています。クラウド・コンピューティングは短期的に幻滅を招くものの、中長期的にはNexus of Forces* を構成する重要なテクノロジと考え方であることに変わりがないと、ガートナーでは考えています。企業は、クラウド・コンピューティングの潜在性を業務システムの維持とコスト削減だけでなく、新たなビジネス成長と革新のきっかけとしても捉えるべきです。

* ガートナーでは、インフォメーション (ビッグ・データ)、クラウド、ソーシャル、モバイルの4大テクノロジの強固な結び付きをNexus of Forces (力の結節) と称しています。

モバイル・コンピューティング

モバイル・コンピューティングは幻滅期にあります。国内向けの調査によると、企業におけるスマートフォン、タブレット・デバイスの導入は、従業員数2,000人以上の企業で67%に及んでおり、導入率は引き続き伸びています。ただし、その一方で、企業内での利用率については、「全従業員の25%未満」と回答した企業が8割近くも存在し、特定の部門/用途に限定されている状況です。ビジネスの場面で、積極的な活用を行う企業が急速に増えている一方で、最初の段階で導入されたデバイスに対して、利用目的や範囲の見直し、さらなる活用への検討、デバイスの再選定なども始まっています。また、関連テクノロジも進化の途上にあります。企業は今後、モバイル導入の目的を、業務の生産性向上や効率化のみならず、競合他社との差別化など、よりビジネスの視点で捉える必要があります。

エンタプライズ規模のアジャイル開発
近年、ダイナミックに変化するビジネス環境にアプリケーションを対応させるために、ステークホルダーからのフィードバックを直接かつ継続的に得ながら、メンバー間で協働/協力するプラクティスを、ソフトウェア・ライフサイクルを通して企業規模で実践することが求められてきています。このような取り組みをガートナーでは、エンタプライズ規模のアジャイル開発 (EAD) と呼んでおり、デジタル・ビジネスの拡大により、一層必要性が増すとみています。EADは、統治が十分に効いた戦略的な取り組みである必要があり、単にアジャイル開発が企業内で多く採用されているという状態とは一線を画します。
日本の企業でも、アジャイル手法を正式なアプローチとして位置付けて、アプリケーションの特性に応じて適用するような例は見られますが、主流の採用には至っておらず、より高度なEADは黎明期の初期にあると評価しています。 EADへの第一歩としては、開発手法そのものを学ぶことに加え、IT部門にアジャイル開発手法を受け入れる協業的な文化があることの確認や、アジャイル開発手法に適したプロジェクトを特定する方法について学び、その上で自社のビジネスへの貢献を求める要望に対して、アジャイル手法を適用する機会を積極的に検討することを推奨します。

OTとITの融合
グローバルではOTとITの融合論が、ユーティリティ産業を中心に、自動車、ライフ・サイエンス、コンシューマー・サービス、モバイル・アプリケーション、クラウド・コンピューティング、IoT、コンテキスト・アウェア・コンピューティング、ビッグ・データといった多岐にわたる領域での議論に発展しつつあります。2013年以降、IoTにおけるセンサとビッグ・データの関係を議論する動きが一部で起こっており、議論はさらに拡大する可能性があります。OTとITの融合は、企業におけるインフラの在り方を再定義するきっかけとなり、ITだけではなく、企業のビジネスの在り方そのものの構造を変える契機となり得ます。戦略的に他社よりも早く競争優位性を獲得したいユーザーには、企業におけるITインフラの定義をOTとITインフラ全体に拡大し、将来のビジネス戦略の検討に着手することを推奨します。

セキュリティ・インテリジェンス
セキュリティ・インテリジェンスは、セキュリティ技術を相互に連携し、多様な情報ソース (アラートやログなど) を統合し、相関分析を可能にするための概念および一連の手法です。昨今の脅威の高まりに対して、企業の情報資産保護に関する技術領域における改善と、情報セキュリティとリスクのマネジメント領域における改善を目的に、情報資産に対する信頼性の高いリアルタイム・プロテクション、セキュリティ情報のコンテキスト・アウェアな (状況判断を含む) 分析を可能にしています。セキュリティ・インテリジェンスの採用により、日々発生するイベントやアラートなどのセキュリティ情報について、これらを見逃す、あるいは対応優先度の判断を誤る、などといった人為的なミスを減らし、企業のビジネスに影響するような深刻な被害につながるリスクを低減させることができます。セキュリティ投資にそこまで積極的ではない大半の企業は、セキュリティ・インテリジェンスを、「情報セキュリティへの取り組みを進化させるための重要な概念および手法」として認識すべきです。

その他の詳細は、ガートナーのレポート「日本におけるテクノロジのハイプ・サイクル:2014年」に記載されています。このレポートは、以下のWebサイトのサービス契約顧客に提供されています。http://www.gartner.co.jp/research/jcor/

なお、10月28〜30日に東京・台場で開催中の「Gartner Symposium/ITxpo 2014」において、前述の鈴木をはじめ、ガートナーの世界的なトップ・アナリスト陣、日本市場を熟知した日本のアナリスト陣が、デジタル・ビジネスとデジタル・テクノロジについて、さらにIT全般に関する従来の観点も含めて、幅広い提言を行っています。

『Gartner Symposium/ITxpo』について
『Gartner Symposium/ITxpo』はCIOをはじめとするITリーダーが一堂に会する、世界で最も重要なITイベントです。このイベントでガートナーは、グローバルなITリサーチ/アドバイザリ企業として、中立・公正な立場から客観的かつ信頼性の高い知見を提示するとともに、主要なテクノロジ・ベンダー各社の最新ソリューションに触れることができる場を提供いたします。『Gartner Symposium/ITxpo』は、企業が自社の現状と将来の展望を検証、確認、再定義する上で非常に有意義なイベントとして高い評価を得ています。 『Gartner Symposium/ITxpo 2014』(10月28〜30日、東京・台場) に関する詳細は、以下でご覧いただけます。 http://www.gartner.co.jp/symposium

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