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ホーム2011年 プレス・リリース − 参考資料:ガートナー、2012年の重要な上位10の戦略的テクノロジを発表

2011年11月29日
ガートナー ジャパン株式会社
広報室

【参考資料】
ガートナー、2012年の重要な上位10の戦略的テクノロジを発表
『Gartner Symposium/ITxpo』(10月16〜20日、米国フロリダ州オーランド) において
最新の業界トレンドを明らかに


米国フロリダ州オーランド発 − 2011年10月18日 − 10月16〜20日に開催された『Gartner Symposium/ITxpo』において、ガートナーは企業・組織にとって戦略的な重要性を持つと考えられるテクノロジのトップ10を発表しました。

ガートナーは、今後3年間で企業に大きな影響を与える可能性を持ったテクノロジを「戦略的テクノロジ」と呼んでいます。ここで言う「大きな影響」とは、ITやビジネスに革新を起こすもの、多大な投資の必要が生じるもの、導入が遅れた場合に機会損失などのリスクにつながるものを含んでいます (このリストは、数あるテクノロジの中から選んだ上位10のテクノロジを示しますが、ランキングではないことにご注意ください)。

戦略的テクノロジには、成熟した既存のテクノロジや、幅広い用途に適用できるようになった既存のテクノロジなども含まれます。また、初期導入企業にビジネスの戦略的優位性をもたらす新しいテクノロジや、今後5年間で市場を大きく変える可能性を持った新しいテクノロジも含まれます。これらのテクノロジは、企業の長期的なプラン、プログラム、イニシアティブに影響を及ぼします。

ガートナーのバイス プレジデント兼ガートナー・フェローのデイヴィッド・カーリー (David Cearley) は次のように述べています。「これらのトップ10テクノロジは、ほとんどの企業・組織にとって戦略的なものです。したがって、ITリーダーはこれらのテクノロジを検証するとともに、どのようにすれば自社のニーズを満たすことができるのかを評価し、戦略策定のプロセスにこのリストを組み入れる必要があります」

ガートナーのバイス プレジデント兼最上級アナリストのカール・クランチ (Carl Claunch) は次のように述べています。「企業・組織は、効果が期待できるテクノロジの候補を検討するプロジェクトに着手し、例えばソーシャル・サイトや非構造化データなど、役立つ知見が埋もれている可能性のある情報源の組み合わせをチェックする必要があります」

2012年に注目すべき戦略的テクノロジのトップ10は次のとおりです。

メディア・タブレットと次世代型製品
モバイル・コンピューティングでは、さまざまなサイズのデバイスの選択肢がユーザーに用意されていますが、1つのプラットフォームやフォーム・ファクタ、テクノロジが市場を寡占することはないため、2015年まで、企業は、2〜4のインテリジェントなクライアントが併存する多様性に満ちた環境を管理することになるでしょう。ITリーダーは、さまざまなフォーム・ファクタならびに従業員が職場に持ち込む個人所有のスマートフォンやタブレットなどに対応する、「管理された多様性」プログラム (managed diversity program) への取り組みが必要となります。

企業には、B2E (企業対従業員) 環境とB2C (企業対消費者) 環境向けの2つのモバイル戦略が必要となるでしょう。B2Eの場合、IT部門は社会的な目標、ビジネス面の目標、財政面の目標、リスク管理面の目標を考慮しなければなりません。消費者をサポートするためのB2B (企業対企業) 活動も含まれるB2Cの場合、IT部門はエンタプライズ・データやシステムにアクセスするAPIの洗い出しと管理、サードパーティ・アプリケーションとの統合、さまざまなパートナーとの統合による検索やソーシャル・ネットワーキング機能の提供、アプリケーション・ストアを通じた配信など、さらに多くの課題に対応する必要があります。

モバイル・セントリック・アプリケーションとインタフェース
現在、20年以上にわたり利用されているユーザー・インタフェース (UI) 環境は変化しつつあり、 ウィンドウ、アイコン、メニュー、ポインタなどで構成されたUIは、タッチ、ジェスチャ、サーチ、音声、ビデオなどに重点が置かれたモバイル・セントリックなインタフェースに代わることになるでしょう。アプリケーション自体も用途を限定したシンプルなものが中心になり、これらのアプリケーションを組み合わせることで、より複雑なソリューションをつくり上げるという方向へ進んでいくと考えられます。これらの変化によって、UIのデザインに関する新たなスキルが必要になるでしょう。

多くのベンダーから提供される多種多様なデバイスを網羅するアプリケーションUIを構築するためには、UIの個々の構成要素に関する知識に加え、これらの構成要素を組み立て、各デバイス向けに最適化されたコンテンツとするためのプログラム構造が不可欠です。現在、このようなプラットフォーム横断型の環境でより簡単な開発を可能にする、モバイル・コンシューマー・アプリケーション・プラットフォーム・ツールおよびモバイル・エンタプライズ・プラットフォーム・ツールが出現しつつあります。HTML5も、このようなプラットフォーム横断型環境について、いくつかの課題に応える長期的なモデルを提供します。モバイルWebテクノロジは2015年までに十分な進化・発展を遂げ、2011年の時点でネイティブ・アプリケーションとして構築されているアプリケーションの半数は、Webアプリケーションとして提供されるようになるでしょう。

コンテキストとソーシャル・ユーザー・エクスペリエンス
コンテキスト・アウェア・コンピューティングでは、エンドユーザーあるいは対象とするモノとのコミュニケーションの質を高めるために、エンドユーザーや対象 (モノ) の環境、個々の活動の相互関係、趣向などに関する情報を利用します。コンテキスト・アウェアなシステムはユーザーのニーズを事前に予測し、最適な、あるいはカスタマイズしたコンテンツ、製品、サービスを能動的に提供します。コンテキストは、モバイル、ソーシャル、ロケーション、支払い、コマースをリンクさせるために利用することができ、AR (拡張現実)、モデル駆動型セキュリティ、アンサンブル・アプリケーションなどのスキルの構築にも役立ちます。2013年にかけて、コンテキスト・アウェア・アプリケーションはロケーション・ベース・サービス、モバイル・デバイスのAR、モバイル・コマースといった一部の特定分野で見られるようになるでしょう。

ソーシャル環境では、アプリケーションのインタフェースはソーシャル・ネットワークの特性を帯びつつあります。また、検索結果の提供やアプリケーションの使い勝手を改善する上で、ソーシャル情報もコンテキスト情報の重要な情報源になってきています。

インターネット・オブ・シングス
インターネット・オブ・シングス (Internet of Things: IoT) すなわち「モノのインターネット」とは、センサとしてのインターネットの役割が広がり、消費者向けデバイスや物理的資産などの物理的なモノにインテリジェント性が付加され、これらのモノとインターネットがつながるというコンセプトです。このビジョンとコンセプトは決して新しいものではありませんが、オンライン化されたモノの数と種類は急速に増えてきており、またこれらのモノを識別・検出し通信するためのテクノロジ開発も加速されています。それらテクノロジの利用は今後1〜2年でクリティカル・マスに達し、経済的転換点となるでしょう。IoTの主な要素は以下のとおりです。

  • 埋め込みセンサ:変化を検出し通信を行うセンサは、モバイル・デバイスだけでなくさまざまな場所やモノにも組み込まれるようになっています。
     
  • 画像認識:画像認識技術は、モノ、人、建造物、場所のロゴ、その他コンシューマーや企業にとって価値のあるあらゆる対象を識別できるまでに発展しています。主に業種特化型アプリケーションから幅広いコンシューマー/企業アプリケーションまで、カメラ内蔵型のスマートフォンとタブレットが、この技術を後押しする役割を果たしています。
     
  • 近距離無線通信 (NFC) ペイメント:NFC技術によって、ユーザーはNFC対応読取機に携帯電話端末をかざすだけで決済処理を行うことができます。モバイル・ペイメントを可能にするNFC技術を搭載した携帯電話端末の数がクリティカル・マスに達すれば、公共交通機関や航空会社、小売店、医療機関をはじめとする幅広い業種で、効率と消費者サービスのさらなる向上に向けて、NFC技術をペイメント以外の新たな分野に広げていくことが可能になります。

アプリケーション・ストアとマーケットプレース
AppleやAndroidのアプリケーション・ストアは、モバイル・ユーザーが利用可能な数十万に及ぶ膨大な数のアプリケーションを用意したマーケットプレースを提供しています。アプリケーション・ストアからのモバイル・アプリケーションのダウンロード数は、2014年までに年間700億を超えるとガートナーは予測しており、コンシューマーのみの現象から企業向けも視野に入れたものへと成長していくことになるでしょう。エンタプライズ・アプリケーション・ストアの登場により、IT部門の役割は、中央集権化されたプランナーとしての役割から、ユーザーおよび場合によっては起業家を支援するエコシステムへ、そしてガバナンス (統制) とブローカ (仲介) サービスを提供する市場マネージャーとしての役割へとシフトします。企業は、管理されたアプローチで多様性に対応し、アプリケーション・ストアの取り組みに注目した上で、リスクと価値の両面からアプリケーションを評価し、選別する必要があります。

次世代アナリティクス
アナリティクスは、主に以下の3つの方向に進化しています。

  1. 従来のオフライン・アナリティクスからインライン/埋め込みアナリティクスへの進化。これは過去に多くの活動において注目されている方向性であり、これからのアナリティクスにおいても、その重要性は変わらないでしょう。
     
  2. 何が起こったのかを事後説明するために履歴データを分析することから、今後起こる事象のシミュレーションと予測のために、複数のシステムより入手した履歴データとリアルタイム・データを分析することへの進化。
     
  3. 構造化されたシンプルなデータを個々のユーザーが分析することから、多くのシステムより入手した幅広いタイプ (テキスト、ビデオなど) の複雑な情報を、多くのユーザーが分析、ブレーンストーミング、意思決定するための、コラボレーティブなプロセスの支援に利用することへの進化。今後3年間、アナリティクスは、この第3の方向性に沿って成熟度を増していくでしょう。

またアナリティクスのクラウド環境へのシフトも始まっており、ハイパフォーマンス・コンピューティング (HPC) とグリッド・コンピューティングを実現するために、クラウド・リソースが利用され始めています。

2011年と2012年を通じ、アナリティクスではますます意思決定とコラボレーションに重点が置かれるようになるでしょう。この新しいステップは、単なる情報提供ではなく、ビジネス・プロセスにおける行動のあらゆるタイミングと場所で、いっそう柔軟な意思決定を強力に支援するために、シミュレーション、予測、最適化および他のアナリティクスを提供するものです。

ビッグ・データ
データの規模、フォーマットの複雑性、配布のスピードが従来のデータ管理テクノロジでは対応できないレベルにまで高まっている現在、膨大な量のデータを管理するのにも新しいテクノロジや、これまでとは違うテクノロジが必要となっています。こうした新しいテクノロジは数多く登場しており、環境を大きく変える可能性を持っています (例えばインメモリDBMS [データベース管理システム])。アナリティクスは、データウェアハウスを促進する重要なアプリケーションとなっており、DBMSの内外におけるMapReduceの使用や、セルフサービス・データマートの使用などが試されています。ビッグ・データがもたらす重要な結果の1つは、今後ユーザーが、有用なすべての情報を単一のデータウェアハウスへ格納できなくなるということです。このような単一のデータウェアハウス・モデルは、必要に応じて複数の情報源から情報を入手する論理データウェアハウスに取って代わられることになるでしょう。

インメモリ・コンピューティング
コンシューマー・デバイス、エンタテイメント・デバイス、その他の組み込みITシステムではフラッシュ・メモリが広く使われていますが、フラッシュ・メモリはサーバのメモリ階層に新たな層を提供し、スペース、熱、パフォーマンスおよび耐久性の面で大きなメリットをもたらします。新しいストレージ層の提供に加え、大容量メモリを利用できる環境が新たなアプリケーション・モデルの誕生を促しました。インメモリ・アプリケーション・プラットフォームには、インメモリ・アナリティクス、イベント処理プラットフォーム、インメモリ・アプリケーション・サーバ、インメモリ・データ・マネジメント、インメモリ・メッセージングなどが含まれます。

既存のアプリケーションをインメモリ環境で実行するか、これらのアプリケーションをリファクタリングしてインメモリ・アプローチを実現することで、トランザクショナル・アプリケーションのパフォーマンスと拡張性の向上、低レイテンシ (1ミリ秒未満) のアプリケーション・メッセージング、バッチ実行速度の飛躍的な高速化、分析アプリケーションの応答時間の高速化が可能になります。メモリ集中型ハードウェア・プラットフォームのコストと利用可能性が転換点に達する2012年および2013年に、インメモリ・アプローチはメインストリームの仲間入りを果たすでしょう。

超低消費電力サーバ
低消費電力サーバ (そのほとんどは、サーバ事業への新規参入企業が提案・発表・提供している極めて先進的な新しいシステム) を採用することで、購入者は過去へさかのぼることになるでしょう。これらのシステムは一般的にモバイル・デバイスで使われている低消費電力プロセッサを基盤に構築されており、このような低消費電力のサーバ・ユニットと現在のサーバ・アプローチを比較した場合、30倍以上のプロセッサを提供できるという潜在的なメリットがあります。この新しいアプローチは、MapReduceといった大規模並列分散処理、Webサイトへの静的オブジェクトの配布といった計算集約型 (compute intensive) ではない特定のタスクに適しています。ただし、ほとんどのアプリケーションでは高い処理能力が求められることや、低消費電力サーバ・モデルは管理コストの増加につながる場合もあることが、このアプローチの幅広い普及の阻害要因になっています。

クラウド・コンピューティング
クラウド・コンピューティングは従来の環境を根本から変えるテクノロジであり、ほとんどの業種に広く長期的なインパクトをもたらす可能性を持っています。2011年および2012年、市場はまだ初期のステージにあるものの、あらゆる範囲の大手エンタプライズ・プロバイダーがクラウド環境構築とクラウド・サービス提供のために幅広いソリューションの提供に本腰を入れるでしょう。例えばOracle、IBM、SAPは、今後2年にわたる幅広い範囲を網羅したクラウド・サービスを提供する大規模なイニシアティブに取り組んでいます。またMicrosoftは引き続きクラウド・ソリューションの拡張を進めています。こうした従来のエンタプライズ・プロバイダーがクラウド・ソリューションを拡充していくことで競争は激化し、エンタプライズ・レベルのクラウド・サービスが増加するでしょう。

企業は、クラウドへの理解を深める段階から、指定のワークロードへのクラウド・サービスの採用と、プライベート・クラウドを構築すべき分野を決定する段階に移行しつつあります。2012年は、外部のパブリック・クラウド・サービスと社内のプライベート・クラウド・サービスが組み合わせられたハイブリッド・クラウド・コンピューティング、またクラウド環境のあらゆる局面のセキュリティを確保し、管理・統制する能力が重点分野となるでしょう。セキュリティの部分では、FedRAMPおよびCAMMをはじめとする新しい認定プログラムの初期トライアルの準備が整い、よりセキュアなクラウド・コンピューティングのための基盤が確立されるでしょう。プライベート・クラウドの場合、IT部門はパブリック・クラウド・サービス・プロバイダーのスピードと効率に近づけるために、「DevOps」のコンセプトに基づいて開発部門と運用部門の緊密なコラボレーションを促進するという課題に取り組むことになるでしょう。

 

参考資料
【海外発プレスリリース】
本資料は、ガートナーが発信したプレスリリースを一部編集して、和訳したものです。
本資料の原文を含めガートナーの発信したリリースはすべて以下でご覧いただけます。
http://www.gartner.com/it/section.jsp

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