デジタル・ビジネスを加速させる9つの
ハック

2021年6月17日

リーダーは、働き方を綿密に見直して、新たな仕事文化に適応できるようにする必要があります。

新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 拡大により、取締役の10人中7人がデジタル・ビジネスを加速させています。しかし、デジタル化を加速するには業務習慣を変える必要があり、現実には一晩ですぐに習慣を変えられるほど簡単なことではありません。

デジタル化の加速は単なる技術の問題ではありません。業務遂行やプロセスの開始、意思決定の方法を綿密に見直して、新しい仕事文化に俊敏かつ適切に適応できるようにする必要があります。

ガートナーのアナリストでマネージング  バイス プレジデントであるマリー・マザーリオ (Mary Mesaglio) は、「デジタル・ビジネスを加速することで、これまでとは異なるやり方で、より迅速に仕事をすることができます。しかし、人は命令されるだけで簡単に仕事の習慣を変えるわけではありません。エグゼクティブ・リーダーは、新しい価値観を定義したり、既存の価値観を強化して、求められる行動をそれらに関連付けて説明したりすることで、従業員のために行動変革の枠組みを示す必要があります。ただ変更がもたらす価値を述べるだけでは、漠然としすぎて実行できません」と述べています。

ガートナーはアジリティ (俊敏性) を高めるために、3つの行動を取るようリーダーに勧めています。各行動には、すぐに始められるようにサンプルとして3つのハックを紹介しています。

意思決定を加速させる

商品の投入やガバナンスなどのプロセスを加速する鍵は、組織内の意思決定を迅速に行うことにあります。意思決定に時間がかかりすぎる理由は、責任やリスクの回避、目標や予想される結果の不明確さ、情報不足などさまざまです。

意思決定のスピードは、決定を覆すことが可能な時間があるのかどうかで決めるべきです。つまり、決定事項の重要度が低いほど、より短い時間で意思決定を下す必要があります。また、決定事項の重要度が高いほど、より時間をかけて意思決定を下さなければなりません。

ハック1:「ノー」は禁止

リーダーは、「これはうまくいかない」と言うのではなく、「このような制約がある中で、どうすればうまくいくのか」と質問しなければなりません。特に、新しく、まだ試されていないアイデアについては、ただ否定するのではなく、より多くの情報をリクエストするようにします。「このような制約がある中で、どうすればうまくいくのか」と尋ねるべきです。 

ハック2:責任範囲を明確にする

金額規模がXドル以下の決定事項については、1人だけが承認できるようにします。そして、それが誰で、どのような場合に承認権限を持つのかを明確にします。

ハック3:最初に抵抗者を探す

決定事項に一番不満を持ちそうな人を見つけ、問題点をすべて話してもらいます。早期段階で懸念事項に対処すれば、意思決定を迅速に行えます。

仕事を簡素化する

無駄に複雑なプロセスは意思決定を阻害する場合があります。仕事の手順の複雑さは、仕事の実際の価値と必ずしも比例しません。

大抵はシンプルなプロセスの方が望ましいですが、簡素化を実現するには、リーダーがしっかり確認する必要があります。つまり、仕事を最も迅速に処理するやり方を判断しなければなりません。できるだけシンプルなアプローチから始めれば、ポイントAからポイントBへ、より迅速に到着できる場合がほとんどです。最も包括的なアプローチを考えてから始めることは推奨されません。多くの場合、複雑な手順はそれほどの価値をもたらしません。

ハック4:時間を制限する

最初のドラフトやプロトタイプの作成を24時間以内に制限します。

ハック5:逆メンター時間を設ける

上級経営幹部が若い従業員と一緒に1時間過ごし、仕事を簡素化する方法を若い従業員から提案してもらいます。

ハック6:アイデア・コンテスト

従業員に文化を創造してもらいます。「仕事を簡素化」するアイデア・コンテストを開催し、上位3人を表彰します。

無駄な仕事をなくす

往々にして仕事の価値は実際の成果ではなく、生み出されたアウトプットによって評価されることがあります。しかし、アウトプットにフォーカスすると、他者に自分を忙しく見せるための手段を与えているにすぎず、必ずしも生産性を高めるとは限りません。本当に重要なのは、最終的な成果です。

組織のアジリティを高めるには、仕事をどのようにして完了したかではなく、実際のビジネスの成果が何であるかに焦点を定める必要があります。

ハック7:「赤信号、青信号」

子どもの交通整理ゲームを真似て、「赤信号(中止)、青信号(開始)、黄信号(継続)」 は何かについて、チームでディスカッションを行います。

ハック8:スポンサーのいないアイデアは排除する

新たな取り組みについて資金を出すことに、ビジネス・リーダーから確約が得られるかどうかを確認します。確約が得られなかった取り組みは、直ちに取りやめます。

ハック9:「ルールを破る」会議を毎週開く

チームはこの会議で、ポリシーの廃止や古い手順の中止、メンバーへの権限付与、新しいアイデアへの予算配分などを行います。否定や皮肉といった有害な文化が醸成されるような行動を阻止することが目的です。

こうした会議を始めるにあたって、より迅速で信頼性の高い意思決定を促進できるように、既存の原理や価値を適用します。

これらの3つの行動において、リーダーはさまざまなカルチャー・ハックを活用できます。「文化の変化を従業員の日常業務に取り入れるには、プロセスを綿密に検討する必要があります」と、マリー・マザーリオ (Mary Mesaglio) は説明しています。

【海外発 Smarter with Gartner】
本資料は、ガートナーが海外で発信している Smarter with Gartner の記事を一部編集して、和訳したものです。本資料の原文を含めGartnerが英文で発表した記事は、以下よりご覧いただけます。
https://www.gartner.com/smarterwithgartner/

ガートナーのサービスをご利用のお客様*にお勧めのレポート (英語):9 Agility Hacks to Accelerate Digital Business by Mary Mesaglio 他

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