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2018年1月26日

ガートナー速報 - 2017年、世界の半導体消費を牽引するSamsungとAppleの消費がさらに拡大

2021年までに電子機器メーカー上位10社が世界半導体消費の45%以上を占めるとの見解を発表

米国コネチカット州スタンフォード発 - 2018年1月26日 - ガートナーは本日、2017年の主要電子機器メーカーの半導体需要に関する調査結果を発表しました。Samsung ElectronicsとAppleは2017年も半導体ベンダーにとって最大の顧客としての地位を堅持し、両社の半導体需要の合計は世界全体の19.5%を占めました。SamsungとAppleの2社を合わせた需要は、2016年に比べて200億ドル以上増加し、合計818億ドルもの半導体を消費しました。

ガートナーのリサーチ主席アナリスト、山地 正恒は次のように述べています。「SamsungとAppleはそれぞれ1位と2位の地位を維持しているだけでなく、2017年全体を通じた半導体消費におけるシェアを飛躍的に伸ばしました。両社とも2011年以降トップの座を守っているとともに、半導体業界全体における技術と価格のトレンドに大きな影響を与え続けています」

2016年の上位10社中8社は2017年も上位10社に残り、上位5社は同じ順位を維持しています。LG Electronicsは上位10社に返り咲き、そのすぐ次に前年比17億ドル増の成長を遂げたWestern Digitalが新たにランクインしています。前年比57億ドル増のBBK Electronicsは1ランクアップの6位となりました。

2017年を通じて、DRAMおよびNANDフラッシュ・メモリの大幅な値上げが半導体購入企業のランキングに大きく影響しました。大手各社も含め、ほとんどの電子機器メーカーが、2017年を通じたメモリチップ不足と価格上昇のリスクを回避することができませんでした。供給不足はメモリIC市場だけではなく、マイクロコントローラやディスクリートなどの他の半導体チップ市場、また受動部品市場でも発生し、サプライヤーには恩恵をもたらしましたが、電子機器メーカーにとっては問題でした。その一方で、成功を収めている電子機器メーカーはしばしば内製半導体を使うことで製品を差別化しています。電子機器メーカーの内製半導体採用の増加は、半導体ベンダーの将来の成長にとって大きなリスク要因の1つです。

電子機器メーカー上位10社の半導体消費は大幅に増加し、10年前は31%であった半導体市場全体に占めるシェアも、2017年は40%に達しました。この傾向は今後も続くと考えられ、ガートナーは2021年までに世界の半導体消費の45%以上を電子機器メーカー上位10社が占めると予測しています。

前出の山地は次のように述べています。「半導体購入企業の上位10社による市場シェアはますます増加しており、半導体ベンダー各社のマーケティング責任者は、自社の上位顧客層に一層集中しなければなりません。ロングテール顧客層への技術サポートの提供をオンラインで行ったり、販売をサードパーティ・パートナーや代理店にアウトソースしたりするなどの手段を通じて、直販営業および自社の技術サポートの人員をこれらの上位顧客層へ優先的に充てることが必要になるでしょう」

ガートナー・サービスをご利用のお客様は、ガートナー・レポート「Market Insight: Top 10 Semiconductor Chip Buyers, Worldwide, 2017 (Preliminary)」で詳細をご覧いただけます。

【海外発プレスリリース】
本資料は、ガートナーが発信したプレスリリースを一部編集して、和訳したものです。本資料の原文を含めガートナーの発信したリリースはすべて以下でご覧いただけます。https://www.gartner.com/newsroom/

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