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2018年5月31日

ガートナー、2019年までに、ビジネス・ユーザーがセルフサービス・ツールを用いて生成する情報分析の量は、専任のデータ・サイエンティストが生成するものを凌駕するとの見解を発表

『ガートナー データ&アナリティクス サミット 2018』 (2018年6月14~15日、東京コンファレンスセンター・品川) においてアナリストがセルフサービス・アナリティクスとBIの導入方法を解説

米国コネチカット州スタンフォード発 - 2018年1月25日 - 企業はセルフサービス・アナリティクスとビジネス・インテリジェンス (BI) を導入し、社内のあらゆるレベルのユーザーがこれらの機能を利用できる環境づくりを進めています。この傾向が極めて顕著であることから、ガートナーは、2019年までにセルフサービス・ツールを利用したビジネス・ユーザーによるアナリティクスの量は、専任のデータ・サイエンティストによる量を凌駕するとの見解を発表しました。

ガートナーのリサーチ ディレクター、カーリー・アイディーン (Carlie J. Idoine) は次のように述べています。「現代の企業と行政のあらゆる分野において、デジタル化のトレンドはアナリティクス需要の促進要因となっています。AI (人工知能)、IoT (モノのインターネット)、SaaS (クラウド) アナリティクス、またBIプラットフォームが急速に進化したことで、専門職ではない一般のユーザーでも、効果的な分析と質の高い情報に基づく意思決定を、かつてないほど簡単に、かつコスト・パフォーマンスの高い方法で行えるようになっています」

ガートナーが世界のCIO 3,000人以上を対象に実施したサーベイにおいて、CIOは、自社の差別化を進めるテクノロジとしてアナリティクスとBIを選んでいます。CIOは、これらを新たな投資の対象、そして最も戦略的なテクノロジであると捉えています。

これを受け、データとアナリティクスのリーダーは、データ主導の文化を創出して全社規模に広げるために、セルフサービス・ツールの導入をいっそう進めています。このプロセスの中で、ビジネス・ユーザーは効果的なアナリティクスとBIツールの使い方をより簡単に習得してメリットを手にできるようになり、ビジネスにプラスの成果をもたらします。

前出のアイディーンは次のように述べています。「データとアナリティクスのリーダーが単にデータとツールへのアクセスを提供するだけでは、セルフサービスのイニシアティブは十中八九うまくいかないでしょう。なぜなら、ビジネス・ユーザーの経験とスキルは企業、組織ごとに千差万別だからです。したがって、より多くのユーザーが有意義なアウトプットを出せるようにするには、トレーニング、サポート、オンボーディングのプロセスが欠かせません」

セルフサービスのアナリティクスやBIは、効果の上がるものであれば特に、それらを支持するユーザー層が驚くほど広がるものです。大企業であれば、セルフサービスのイニシアティブがごく短期間で数百、数千のユーザーにまで広がることもあります。そのような状況で混乱を避けるには、取り組みを始める前に、組織とプロセスを適切に整えておかなければなりません。

セルフサービス・アナリティクスとBIの基盤を築くために、ガートナーは以下の4つを行うことを提案します。

組織の目標に沿ってセルフサービス・イニシアティブを推進し、その効果を測り、成功した取り組みを共有する 
アイディーンは次のように述べています。「アナリティクスとBIにセルフサービス・アプローチがもたらす価値を測定することが重要です。これは、セルフサービス・アプローチの効果を周知するとともに、その成果と成功事例を自社のビジネスに直接結び付けることによって行います。そうすれば、より多くのビジネス・ユーザーが関与し、それぞれの分野へのベスト・プラクティスの適用を促すことができます」 

セルフサービスの設計、開発、サポートへのビジネス・ユーザーの関与を促す
アイディーンは次のように述べています。「セルフサービス・イニシアティブを定義、実行して成功に導くとは、ITチームとビジネス・ユーザーの間に信頼関係を築いてこれを維持することです。信頼関係を築く技術的なソリューションは存在しません。しかし、セルフサービス・イニシアティブの開始時から組織的なコラボレーションのプロセスを進めていくことで、ITチームとビジネス・ユーザーがセルフサービス環境の構築を成功させるために互いに何を求めているのかを、いずれ理解できるようになります」 

データ・ガバナンスには手軽で柔軟なアプローチを取る 
アイディーンは次のように述べています。「セルフサービス・イニシアティブの成功は、データおよびアナリティクスのガバナンス・モデルが、セルフサービス・ユーザーの自由な分析処理を可能にし、それをサポートする十分な柔軟性を備えているかに大きく左右されます」。厳格で柔軟性に欠けるイニシアティブは、利用を阻害する要因となります。また適切なガバナンスがなければ、膨大な量の不適切なデータをユーザーに提供したり、コンプライアンス違反による重大なリスクが生じたりする危険があります。「ITリーダーは、セルフサービスの成功と拡大を実現する、ガバナンスの最適なバランスを見いださなければなりません」(アイディーン) 

オンボーディングのプランを作成し、セルフサービス・アナリティクスの成功に向けてビジネス・ユーザーをガイドする 
アイディーンは次のように述べています。「データとアナリティクスのリーダーは、ビジネス・ユーザーが短期間でセルフサービス環境を利用できるようにするだけでなく、ツールによって個々の具体的なビジネスの問題に対処する方法を適切にガイドすることで、セルフサービスに対して意欲的なビジネス・ユーザーをサポートしなければなりません。オンボーディングのプランによってこのプロセスを標準化し、効率的に運用することで、社内全体にセルフサービスが普及していくのをサポートできるようになります」 

ガートナー・サービスをご利用のお客様は、ガートナー・レポート「How to Enable Self-Service Analytics and Business Intelligence: Lessons From Gartner Award Finalists」で詳細をご覧いただけます。

ガートナーは来る6月14~15日、『ガートナー データ&アナリティクス サミット 2018』を開催します。本サミットでは、前出のアイディーンのほか国内外のアナリストが、信頼の置けるデータ、頼れるアナリティクス、それらから得られる知見に基づいて大胆な意思決定を下すことによって、企業の未来を切り開くためのさまざまなコンテンツを提供いたします。

本サミットの詳細については下記Webサイトをご覧ください。
http://www.gartner.co.jp/event/data/

【海外発プレスリリース】
本資料は、ガートナーが海外で発表したプレスリリースを一部編集して、和訳したものです。本資料の原文を含めガートナーが英文で発表したリリースは、以下よりご覧いただけます。
https://www.gartner.com/en/newsroom/

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