前出の鈴木は次のように述べています。「例えば、社内のビジネス・プロセスや資料すべてを電子化し、営業がモバイル・デバイスやアプリを使いこなし、顧客やサプライヤーとはリアルタイムでつながり、しかもそれぞれから取得できるデータを分析し、常に改善し続けることができる競合が現れたら、自社の未来はどうなるでしょうか。しかも、その競合企業に属する社員は全員がITリテラシに優れているかもしれません。こうした社員たちが日々フラットな組織の中でコラボレーションを経て新たなアイデアを次々に生み出すとすれば、大きな脅威になるでしょう。このシナリオは特定の業界に限ったものではなく、すべての企業が考えるべきリスクになっています」
ガートナーの考えるデジタル・ビジネスは、新たなビジネスを立ち上げることのみならず、従来あるビジネスをテクノロジで革新することも含みます。鈴木は次のように述べています。「これまで、インターネットから生まれた新しいビジネスの影響を最も大きく受けてきたのは小売業でした。しかし、新たなテクノロジ群がそこに加わることで、すべての企業が大きな影響を受ける時代に突入しています。デジタル・ビジネスへの取り組みは必ずしも容易なものではありませんが、そこには新たな成長機会も眠っているはずです。今こそすべての企業が取り組みを継続し、ブレークスルーを狙っていくべきです」
調査手法
本Web調査は、日本全国の、従業員数500人以上のITユーザー企業に勤務する、ITインフラに関わる企画や製品、ソリューションに対して決裁権がある/関与している、もしくはITインフラストラクチャの戦略に関与しているマネージャー職を対象に実施しました (有効回答数:515)。
ガートナーのサービスをご利用のお客様は、ガートナー・レポート「デジタル・ビジネス:ブレークスルーを実現するには (2018年)」(INF-18-159、2018年10月25日付) で詳細をご覧いただけます。
『Gartner Symposium/ITxpo』について
ガートナーは来る11月12~14日、『Gartner Symposium/ITxpo 2018』をグランドプリンスホテル新高輪 国際館パミール (港区高輪) にて開催します。ガートナーのセッションでは、CIOをはじめとするITリーダーの最重要課題について、13の主要な領域におけるテクノロジ、戦略、リーダーシップに関する最新トレンドや最先端の知見、洞察を提供いたします。本プレスリリースに関連した内容は「日本のデジタル・ビジネス:ブレークスルーを実現するには」(13日 13:15~14:00、24A) で詳しく解説します。そのほか、デジタル・ビジネス/デジタル・トランスフォーメーションに関連する講演を幅広く予定しています。
本シンポジウムの詳細については下記Webサイトをご覧ください。 https://www.gartner.co.jp/symposium
本イベントのニュースと最新情報は、ガートナーのTwitter (https://twitter.com/Gartner_jp) でもご覧いただけます (#GartnerSYM)。
(*) デジタル・ビジネス:ガートナーはデジタル・ビジネスについて「デジタルの世界と物理的な世界の境界を曖昧に することにより、新しいビジネス・デザインを創造すること」と定義しています。デジタル・ビジネスは、デジタル・テク ノロジを用いて変革された (「デジタル化」された) ビジネスのことを指しています。目的はビジネス変革であり、その 実現手段がデジタル・テクノロジであり、ビジネス変革という視点から、多くの場合は複数のテクノロジを活用してい ます。デジタル・テクノロジは比較的新しいテクノロジ群を中心としたものになる場合が多く、ビジネスの仕組みまで を変えるものであるため、例えばE-Businessや基本的なデジタル・マーケティングはデジタル・ビジネスには含ま れません。