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2021年10月13日

Gartner、デジタル・ビジネスへの取り組みに関する調査結果を発表

デジタル化のトレンドは大きく進展したが、中長期的な取り組みへの転換が重要

ガートナージャパン株式会社 (本社:東京都港区、以下Gartner) は、日本におけるデジタル・ビジネスへの取り組みに関する調査結果を発表しました。COVID-19のパンデミック前に比べて、2021年にはデジタル化のトレンドが強まり、大多数の日本企業がデジタル・ビジネスに取り組んでいる状況が明らかになりました。

Gartnerは2021年4月、従業員数500人以上の国内企業におけるIT部門の管理者層に対し、ユーザー調査を実施しました。同調査から、COVID-19のパンデミックにより、ビジネス環境は厳しくなりつつも、一方でデジタル化/電子化のトレンドが加速していることが明らかになりました。Gartnerはデジタル・ビジネスへの取り組みについて2017年から調査を継続していますが、この最新結果では、COVID-19の影響がなかった2020年1月とは明らかに異なる状況が見られました (図1参照)。

図1. デジタル・ビジネスへの取り組み状況 (日本のITリーダーに向けた調査結果)

出典:Gartner (2021年10月)

今回の調査では、デジタル・ビジネスへの取り組みについて、「取り組んでいない/その他」と回答した割合が35.0% (2020年) から17.5%に半減し、全体の8割を超える企業が何らかの形でデジタル・ビジネスに取り組んでいる状況が浮き彫りになりました。また、「アイデア探索」という回答が2020年の11.5%から22.7%に倍増し、最も大きく変化しました。

アナリストでバイス プレジデントの鈴木 雅喜は次のように述べています。「デジタルへの取り組みには強い追い風が吹いています。パンデミックで行動様式が変化し、人と人が対面せずデジタルなやりとりを行う頻度が増え、テクノロジをビジネスに活用する動きが広がりました。これに加え、テレワークや、紙/ハンコを使わない電子化のトレンドが明らかに強まったため、普段はテクノロジの活用をあまり意識しない企業の経営層や管理者層までもが、デジタル化や電子化を無視できなくなりました。このことも、デジタルへの取り組みが広がった要因と言えるでしょう」

一方、デジタル化/電子化への取り組みにおける、パンデミック前 (2019年) と比べた変化について調査対象者に尋ねたところ、半数を超える企業がペーパーレスやハンコレスを、また4割を超える企業がデジタル・ビジネスへの取り組みを強化すると回答しました。図2からも分かるように、デジタル化/電子化への取り組みは加速しています。

図2. デジタル化/電子化への取り組み状況 (パンデミック前と比べた変化)

出典:Gartner (2021年10月)

鈴木は次のように述べています。「パンデミックはいつ収束するのか。パンデミックで変化した人の行動様式やビジネスの進め方は、この先どこまで元に戻るのか、あるいは戻らないのか。デジタル化や電子化への追い風は吹き続けるのか。パンデミックが早期に収束し、一方でデジタル化のトレンドはそのまま続くのがベスト・シナリオですが、どうなるかは誰にも予測できません。デジタル化/電子化を進めるテクノロジ・イノベーションやITを率いるリーダーは、パンデミック収束に伴い、こうしたトレンドも次第に弱まるシナリオを考えておく必要があります。場当たり的な対応ではなく、3年先、できれば5年先までの方向性としてデジタル化/電子化を戦略に織り込み、短期的なサイクルの中で確実に成果を出し続け、経営層と社内のステークホルダーにアピールして、活動を根付かせることが重要です」

Gartnerは来る11月16~18日に、「Gartner IT Symposium/Xpo 2021」をバーチャル (オンライン) で開催します。Gartner IT Symposium/Xpo 2021では、CIOがどのように逆境に対処するか、また事業を継続していくためのデジタル・ビジネス戦略立案ツール/テクニックをどのように見つけていくかについて、さらなる分析を紹介します。ITエグゼクティブは、本コンファレンスに参加することにより、ビジネス課題の解決とオペレーションの効率化を目的としたIT活用法についての知見を得ることができます。本プレスリリースに関連した内容は、前出の鈴木が「日本のデジタル・ビジネス:『これまで』と『これから』」(11月16日、15:55~16:25) と題した講演で解説します。コンファレンスのニュースや最新情報は、Twitter (#GartnerSYM) でもご覧いただけます。

Gartnerのサービスをご利用のお客様は、リサーチノート「日本のデジタル・ビジネス:追い風は吹き続けるのか」で、関連する内容をご覧いただけます。

日本で提供しているサービスについては、こちらよりご参照ください。https://www.gartner.co.jp/ja/products

Gartnerについて

Gartner, Inc. (NYSE: IT) は、お客様のミッション・クリティカルな課題について、より優れた意思決定と大きな成果へと導く実行可能かつ客観的な知見を提供します。詳細については下記Webサイトでご覧いただけます。

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