2026年5月20日
2026年5月20日
ガートナー データ&アナリティクス サミット (5月19~21日) において、DXの迷走と形骸化を繰り返さず、AIによる変革を成功させる指針についてアナリストが解説
ビジネスおよびテクノロジのインサイトを提供するガートナージャパン株式会社 (以下Gartner) は、開催中のガートナー データ&アナリティクス サミットにおいて、日本企業がデータ&アナリティクス (D&A) とAI活用で真の変革を起こすために押さえておくべき指針を発表しました。
Gartnerが国内で2025年11月に実施した生成AI成熟度に関する調査でAIの成果指標について尋ねたところ、最も多かった回答は業務処理時間の短縮 (33.3%)、次にコスト削減 (32.1%)、社員生産性の向上 (29.2%) が続きました。
バイス プレジデント チーム マネージャーの一志 達也は次のように述べています。「AIによる効率化とビジネス成果は同一ではありません。生産性が向上しても、それが収益の向上につながるとは言えないのです。AIを『活用する』では、『やるかやらないか』という選択肢の上に置いてしまいます。だから『費用対効果は?』『リスクは?』『時期尚早では?』という議論が永遠に続き、いつまでも進まないままになります。これは、水道や電気を活用するかどうかを議論する企業がいないのと同じです。これからは、AIを使いこなせる組織であることを『前提』として、いかに『使う』を意識させない業務への組み込みを進め、それによるビジネス成果 (ROI) を測定していくかが重要です」
現場の課題起点で必要なデータを考える
業務に組み込まれて役立つAIとするには、AI-Readyなデータを準備しなくてはなりません。AI-Readyにするには、社内のデータを一元管理して全体にガバナンスを適用し、メタデータを付与すればよいという誤った考えを持つ企業も見られますが、実際には、現場の課題 (ユースケース) を起点にして「適合性を証明できるデータは何か」を考える必要があります。そのため、まずは、AIで解決する現場の課題を特定し、そのAIに必要なデータを特定する、そして、データの品質を評価して必要なら改善する、データが足りなければ継ぎ足すといったプロセスをAIそれぞれに繰り返すことが重要です。
IT部門は「発注者」から「設計者」へと変革すべき
一志は次のように述べています。「DXやAI導入が迷走したり形骸化したりする原因は、技術力の不足ばかりではなく、『何を、どう作るか』というビジネスの設計図作りを外部ベンダーや現場に依存している点にあります。AI時代において企業競争力を確保するために、CIOはITシステムの『設計主導権』を自社に取り戻す必要があります」
Gartnerは、IT部門が内製化すべき役割に、業務プロセスそのものを再設計する「(業務・UI) デザイナー」と、技術全体の整合性を担う「アーキテクト」を挙げています。
D&AやAIを担うリーダーは、「AIを使うべき」の時勢に流されることなく、自社がAIに適応した後のビジネスや業務の在り方、組織の形態などについてビジョンを描いて組織に共有するのと同時に、自身や自部門がAIを使い倒す「先駆者」「開拓者」になることが求められます。また、人事部門と連携して計画的に人材を確保することも重要です。さらに、AIのコストをユースケース単位で可視化し、ROIを説明できるようにする必要があります。
一志は次のように述べています。「D&AやAIを担うリーダーにとって今重要なのは、概念実証(POC) や戦略立案から、ROIに焦点を移してとにかく実践することです。そのためにはビジョン (組織の意志) を固めて、現場起点で戦略的に価値あるユースケースを定め、設計主導権を自社に取り戻して自らの手で成果を掴む努力が必要です。そうでなければ、DXと同じ末路が待っているでしょう。その時、AI適用で業務変革できなくても問題なかったと言っていられるのかどうか、答えが出るまでにそれほど長い時間はかからないでしょう」
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Gartnerは、組織の経営幹部およびテクノロジ・プロバイダーにとって欠かせないパートナーとして、AI戦略の実行による重要なビジネス課題の解決を支援します。Gartnerのインサイトは独立性と客観性に基づいており、お客様が確信を持って意思決定を行い、AIの可能性を最大限に引き出すことを可能にします。経営層のお客様は、自社におけるAI活用の方向性を見極めるため、Gartner独自のAIツールAskGartnerを活用しています。Gartnerは、2,500人以上のビジネスおよびテクノロジ領域のエキスパートによるインサイト、6,000本を超えるリサーチ、ならびに4,000件以上のAIユースケースおよびケーススタディを有し、AIにおける世界的なインサイトを提供しています。詳細はこちらをご覧ください。
5月19~21日に開催しているガートナー データ&アナリティクス サミットでは、Gartnerのアナリストがデータおよびアナリティクスのトレンドに関するさらなるインサイトを提供しています。コンファレンスに関するニュースや最新情報は、XおよびLinkedInで#GartnerDAを使用してご覧いただけます。
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