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プレスリリース

2021年4月27日

Gartner、COVID-19以降、世界主要国の従業員の5人に1人がデジタル・テクノロジのエキスパートを自認との調査結果を発表

デジタル・コラボレーション・ツールへの依存とITセルフサービスの必要性が、従業員とテクノロジの関係性を変える

米国コネチカット州スタンフォード発、2021年4月26日 - Gartner, Inc. (以下Gartner) は、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の発生以降、世界主要国の企業で働く従業員の約5人に1人 (18%) がデジタル・テクノロジのエキスパートを自認しており、従業員の半数以上は自らがデジタル・テクノロジに習熟していると考えているとのグローバルな調査結果を発表しました。デジタル・コラボレーション・ツールへの依存度が高まったことと、リモートワーク中は対面でのITサポートを受けられないことにより、多くの従業員とテクノロジの関係に変化が起きています。

ディスティングイッシュト バイス プレジデントのウィット・アンドリュース (Whit Andrews) は次のように述べています。「世界の主要国の従業員はこの難局に乗じて、数カ月で幅広いテクノロジやアプリケーションの習熟度を高めました。現在のワークプレースは2019年とは大きく異なります。CIOは、デジタル・ワークプレースの新たな未来を受け入れるために、テクノロジ・スタック、オフィス空間、ITチーム、そしてマインドセットを整える必要があります」

アンドリュースは、北米・中南米にてバーチャルで開催した「Gartner Digital Workplace Summit」 (4月26日~27日) において、「Gartner 2021 Digital Worker Experience Survey」の結果を発表しました。この調査は、テクノロジやワークプレースに関する従業員の利用動向やエクスペリエンスを把握する目的で、2020年11~12月にかけて、米国、欧州 (英国、ドイツ、フランス)、アジア太平洋地域 (日本、中国、インド、シンガポール、オーストラリア) の従業員数100人以上の組織に所属する10,080人の正社員を対象にGartnerが実施したものです。

デバイスに関する従業員の好みが変化

この調査では、2020年にはデジタル・ワーカーのポータブル・デバイスに対する依存度が高まったことが判明しました。従業員による回答では、仕事中にノートPC、スマートフォン、タブレットを使用する時間の割合が11%増加しました。一方、デスクトップの使用時間の割合は8%減少しました (図1参照)。

図1. デバイスを業務に使用する時間の平均割合

出典:Gartner (2021年4月)

またこの調査では、業務にパーソナル・テクノロジを用いる従業員が増加していることも明らかになりました。過半数の回答者は、他の従業員とのコラボレーションのために、個人的に入手したアプリケーションやWebサービス (その大半は雇用者が許可したもの) を使用していると答えています。また、個人所有のデバイスを少なくとも「ときどき」業務に使用している回答者が同程度 (55%) 存在することも明らかになりました。

前出のアンドリュースは次のように述べています。「2020年の初めに組織がリモート化を余儀なくされたとき、従業員は自社のテクノロジの不備を補うために、自分のデバイスや自ら見つけ出したプログラムに頼るようになりました。2021年は、組織がこの傾向を受け入れることで、従業員がほとんど、あるいはまったく抵抗なく使用できるデバイスやソフトウェア・プログラムの選択肢を広げることができます」

柔軟な働き方が生産性向上を後押し

2020年に普及したリモートワークに関して、経営幹部の間に残っている主な疑問の1つは、従業員や組織の生産性に及ぼす影響です。

Gartnerの調査では、2020年1月以降に在宅勤務時間が増えた従業員のうち、36%は生産性が向上し、35%は変化なしと回答しています。生産性向上の理由としては、「勤務時間の柔軟性」が43%で最も多く挙げられました。

アンドリュースは次のように述べています。「多くの従業員がリモートワークのもたらす柔軟性を実感した現在、リモートワークは採用や人材獲得の重要な要素となるでしょう。実際に今回の調査では、従業員の69%が、好きな場所で働くことが認められる職場を優先する可能性が高いと回答し、また64%が、フレックス・タイムが認められる職務を望むとも回答しました」

一方、調査対象となった従業員の4分の1は、生産性が低下したと回答しています。生産性低下の理由として主に挙げられたのは、従業員同士のつながりに関する課題とテクノロジの変化でした。

アンドリュースは次のように述べています。「リモート環境で働く場合、デジタルに熟達していることが、生産性を向上させる上でますます重要になります。テクノロジの習熟が期待される中で、CIOは、取り残される従業員が出ないよう、従業員同士の横のつながりを重視したメンタリングやトレーニングを拡充する必要があります」

本調査については無料ウェビナー「Gartner 2021 Digital Worker Experience Survey Results: The Real Future of Work」(英語) で関連する内容をご確認いただけます。Gartnerのサービスをご利用のお客様は、レポート「Top 7 Insights From the 2021 Digital Worker Experience Survey」で詳細をご覧いただけます。

ガートナーのサービスについては、こちらよりご参照ください。https://www.gartner.co.jp/ja/products

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Gartner Digital Workplace Summit

Gartner Digital Workplace Summitでは、自動化、コラボレーション、人工知能といったワークプレース・テクノロジのイノベーションを基盤としてデジタル・ワークプレース戦略を策定する方法について考察します。本サミットは、北米・中南米 (4月26~27日)、欧州・中東・アフリカ (6月14~15日) にてバーチャルで開催します。コンファレンスのニュースと最新情報は、Twitterでご覧いただけます (#GartnerDW)。

Gartner ITプラクティスについて

Gartner ITプラクティスは、CIOをはじめとするITリーダー向けに、組織がデジタル・トランスフォーメーションの推進を通じてビジネス成長をリードするための知見やツールを提供しています。詳細については、https://www.gartner.com/en/information-technology をご参照ください。Gartner ITプラクティスのニュースや最新情報は、TwitterLinkedInでもご覧いただけます (#GartnerIT)。


【海外発プレスリリース】
本資料は、Gartnerが海外で発信したプレスリリースを一部編集して、和訳したものです。本資料の原文を含めGartnerが英文で発表したリリースは、以下よりご覧いただけます。
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