2026年4月6日
2026年4月6日
ガートナー アプリケーション・イノベーション & ビジネス・ソリューション サミット (6月17~18日) において、アナリストがアプリケーションに関する最新のトレンドやインサイトを解説
ビジネスおよびテクノロジのインサイトを提供するガートナージャパン株式会社 (以下Gartner) は、ERPの標準化は持続的な業務変革の前提となる経営課題であり、ERPのカスタマイズ率を20%未満に抑制すべきとの見解を発表しました。
レガシー・システムの近代化や業務変革の手段として、ERPアプリケーションの導入・刷新の動きが活発化しています。Gartnerが2025年に国内におけるERPの利用実態について実施した調査によると、最近のERPプロジェクトにおける傾向として、ERPの標準機能に合わせて業務を変更する、いわゆるFit to Standardアプローチが30.8%に上り、カスタマイズを抑制する動きが顕在化していることが分かりました (図1参照)。
出典:Gartner (2026年4月)
同調査では、カスタマイズに対する依存度が高い企業、つまり、利用機能におけるカスタマイズの割合が20%以上の回答者では、20%未満の場合と比べて、プロジェクトの納期・予算超過のリスクが高まることも分かりました。具体的には、納期の超過が9.9ポイント、予算の超過が14.5ポイント増加するなど、負の影響が見られます。
バイス プレジデント アナリストの本好 宏次は、次のように述べています。「過度なカスタマイズは技術的負債となることで運用負担の増大を招き、アップグレードが困難になる結果、AIをはじめとする新技術・機能のタイムリーな適用や、それらを生かした業務変革を阻害します。ERPへのカスタマイズによる負の影響を軽減するには、目安として、20%ラインを超えないことを目指すべきです」
一方で、ERPのカスタマイズ割合を50%以上とした回答者も30.6%に上っており、現状はFit to Standardと対極的な状況にある企業も少なくありません。また、ERP導入を「成功」と評価する日本企業は約1割と、少数派にとどまっています。
クラウドERPの進展とともにFit to Standardのアプローチが広がる中、これまで以上に、カスタマイズ要件を適切に管理することが求められています。
本好は次のように述べています。「30年以上の歴史を持ち、一見『枯れた』ように見えるERP市場においても、クラウドを基盤とした新世代の製品が台頭し、コンポーザブルなアーキテクチャへの進化と、AIをはじめとするイノベーションを組み込む動きが相まって、大きな変革の波が押し寄せています。ERPの導入や刷新に責任を持つ日本企業のリーダーは、これまで以上に積極的に、新たな技術やプラクティスを検討・採用する必要に迫られています」
Gartnerは、Fit to StandardによるERP実装を成功させるために、カスタマイズ率を「20%未満」に抑えるとともに、以下のアクションも併せて実践することを推奨しています。
本好は次のように補足しています。「ビジネス環境の変化と、SaaSの台頭やAIの進化を契機として、デジタル技術を適用した業務変革の圧力が高まっています。差別化につながる領域まで標準機能に合わせようとする『無理な標準化』は避ける必要がありますが、ERP実装における標準化を適切に実践すれば、企業はアップグレードの負担を抑え、新興技術を即座に取り入れられる業務基盤を整備し、俊敏性を高めることができます」
Gartnerのサービスをご利用のお客様は、ERPのカスタマイズを抑え、納期・予算超過を防ぐならびにERP導入を成功に導くFit to Standard実践ガイドで詳細をご覧いただけます。
日本で提供しているサービスについては、こちらよりご参照ください。https://www.gartner.co.jp/ja/products
Gartnerのアナリストは、6月17~18日にウェスティンホテル東京にて開催するガートナー アプリケーション・イノベーション & ビジネス・ソリューション サミットにおいて、アプリケーション・イノベーションおよびソフトウェア・エンジニアリング戦略に関する最新のインサイトを提供します。コンファレンスに関するニュースや最新情報は、XおよびLinkedInで #GartnerAPPS を使用してご覧いただけます。
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