2026年5月27日

Gartner、エンタプライズAIコーディング・エージェント市場は拡大と競争再編の新たな段階に突入したと発表

2027年までに、エージェント型コーディングを利用するエンジニアリング・チームの65%超が統合開発環境 (IDE) を必要不可欠なものと考えなくなり、コントロール/ガバナンス/検証を自動化プラットフォームへと移行する

 

ビジネスおよびテクノロジのインサイトを提供するGartner, Inc.は、エンタプライズAIコーディング・エージェント市場は拡大と競争再編の新たな段階に突入したと発表しました。

この移行は、最先端のAIモデル・プロバイダーがスタックの上位レイヤへと進出していること、よりエージェンティックなワークフローが普及し、ソフトウェア開発ライフサイクル (SDLC) 全体へと拡大していること、そしてより複雑な価格設定やROI (投資対効果) を取り巻く状況の変化によって推進されています。

エンタプライズ向けのAIコーディング・エージェントは、AIの支援による開発からエージェント型のソフトウェア開発の進め方を根本的に変えようとしており、計画からコード・レビューの作成までSDLCの全体を網羅します。Gartnerは、2027年までにエージェント型コーディングを利用するエンジニアリング・チームの65%超が統合開発環境 (IDE) を必要不可欠なものと考えなくなり、コントロール/ガバナンス/検証を自動化プラットフォームへと移行すると予測しています。

シニア ディレクター アナリストのフィリップ・ウォルシュ (Philip Walsh) は次のように述べています。「かつては最も“魔法のような”開発者エクスペリエンスを提供する競争だったものが、今では運用面での卓越性、商業的な成熟度、そして企業での利用に向けた備えを競う段階へと進んでいます。主要なAIモデル・プロバイダーは、単なるAPIやモデルだけでなく、SDLC全体を変革する可能性を持つ統合型のエージェント型ワークフローも提供しています。開発者エクスペリエンスやモデルの能力も重要ですが、企業がAIコーディング・エージェントを大規模に運用するために最適なベンダーはどこか、それを評価する唯一の基準ではありません。企業の全域で導入するには、ガバナンス、価格設定、サポート、ワークフロー、商業的な成熟度、市場での持続性も重要です。特に中長期的な導入を検討する場合には、なおさらこれらの要素が重要となります」

Gartnerのアナリストは、ツール選定時には製品としての優秀さや勢いも重要ですが、ベンダーとして企業向けの販売や契約に関する成熟度、たとえばカスタマー・サポート、ガバナンス、複雑な導入/規制/調達要件への対応力も軽視できないと述べています。

「これらの要素は表面化しにくいものの、エンタプライズ市場で評価する際には重要です」(ウォルシュ)

なお、ディレクター アナリストの横山 龍児は、日本企業に向けて次のように補足しています。

「AIコーディング・エージェントの急速な進化に伴い、開発現場ではコーディング・スキルそのものを軽視する風潮が見られ始めています。この傾向は、今後ますます広まっていくでしょう。しかしながら、少なくとも当面の間、コーディングは開発における重要なスキルであり続けます。AIが生成したコードの品質を正しく評価し、適切なコードと不適切なコードを見極めるには、開発者自身がコーディングへの深い理解を持っていることが不可欠だからです。一方、AIコーディング・エージェントの普及によって課題となるのは、実践を通じてコーディング・スキルを習得・鍛錬する機会が急速に失われていくことです。従来、そうしたスキルは実務による経験を積み重ねるうちに自然と培われてきましたが、その機会そのものが減少していくと見込まれます。国内企業においては、AIコーディング・エージェントを活用しながらも、従来のコーディング・スキルをどのようにして維持・継承していくか、その具体的な道筋を描くことが急務です」

Gartnerのサービスをご利用のお客様はLeading in Enterprise AI Coding Agents Requires More than Product MomentumならびにMagic Quadrant for Enterprise AI Coding Agents (英語) で詳細をご覧いただけます。その他の方は、Understanding the Enterprise AI Coding Agent Market (英語) で関連する内容をご参照いただけます。
日本で提供しているサービスについては、こちらよりご参照ください。https://www.gartner.co.jp/ja/products

※本プレスリリースは、グローバルで2026年5月20日 (現地時間) に発表したプレスリリースを基に日本向けに編集しています。原文はこちらを参照ください。

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