デジタルを活用した革新的な新薬創出の実現

中外製薬株式会社


製薬業界では、研究開発 (R&D) の複雑化によって、生産性の低下と、新薬の開発期間の長期化が課題となっており、業界内の競争も激化しています。このような状況下において、中外製薬はデジタル化の推進により自らのビジネスを変革し、コスト最適化を進めながら、革新的な新薬創出に取り組んでいます。

ミッション・クリティカルなビジネス課題

ロシュ社と戦略的アライアンスのもと、革新的な医薬品の創出に取り組んでいる中外製薬は、デジタル基盤の強化、バリューチェーン効率化、デジタルを活用した革新的な新薬創出、の3つの基本戦略を柱とする「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」を2020年3月に発表しました。

この戦略に沿って、グローバル水準のIT基盤を確立するためには、事業部門ごとに乱立したシステムと、部門最適であったITシステムを見直し、全社横断的な視点で将来を見越した IT プラットフォームの効率化が必要でした。

また、デジタル化の推進には最新技術の活用やソリューションを見極める力、プロジェクト・マネジメント力が強く求められ、IT部門がますます重要な役割を担うようになりました。

ガートナーによるサポート

以下のようなガートナーの知見およびアドバイスをデジタル化の推進に活用されています。

  •  IT予算の可視化と最適化のためにガートナ ーが提唱するフレームワーク
  • 投資対効果の成果指標や運営指針について、ガートナー・エキスパートとの直接対話 (インクワイアリ) によるアドバイス
  • システム導入時の客観的な評価軸、現在の立ち位置やこれからの方向性を確認するために参照可能なガートナー・エキスパートが執筆したレポート
  • 社内エグゼクティブに向けたガートナー・エ キスパートによる講演
  • ガートナー エグゼクティブ プログラムのメンバー同士での意見交換

達成されたミッション

デジタル戦略推進体制の確立により、いままで部門独自で構築されていた IT システムやシャドーIT も可視化され、部門最適から全体最適へと進んでいます。

IT に関わる投資コストの可視化と最適化に向け、ガートナーのフレームワークを活用し、全社横断でデジタルおよびIT予算を、「変革」「成長」「運営」に分類し投資計画を策定し、管理しています。

デジタル IT 基盤として、クラウドベースのデータ利活用基盤 (CSI: Chugai Scientific Infrastructure) を構築したことで、コストが約10分の1に削減され、環境提供までの期間は約半年からおよそ1週間へと大幅に改善しました。

Chugai Pharmaceutical

業種:
医薬品

売上高:
7,869億円 (連結、2020年12月期)

従業員数:
7,555人 (連結、2020年12月31日)

ガートナーは、ITリーダーとそのチームに対し、 実行可能かつ客観的な知見を提供しています。

ガートナーのリサーチ力と分析力は高く、提供される情報は中立・客観的なものであり信頼に値します。現状分析にとどまらず、将来への提言や、業界および他社動向、組織論などの示唆は、戦略立案や組織運営に役立っています。また、ガートナー エグゼクティブ プログラムのメンバー同士での意見交換も大変有意義です

志済 聡子氏

中外製薬 執行役員 デジタル・IT統轄部門長

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