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2023年6月28日

Gartner、国内企業のソフトウェア/クラウド契約に関する調査結果を発表

8割以上が何らかの契約上の不満を抱えている状況が明らかに

ガートナージャパン株式会社 (本社:東京都港区、以下Gartner) は、国内企業のソフトウェア/クラウド契約に関する調査結果を発表しました。

パッケージ・ソフトウェアやパブリック・クラウド・プラットフォームの適切な契約交渉について、国内企業からGartnerへの問い合わせが増えています。2023年4月に実施した調査で、ソフトウェアやクラウド・プラットフォームの契約上の不満について尋ねたところ、「特に不満がない」との回答は20%弱にとどまり、80%以上が何らかの不満を抱えていることが明らかになりました。

不満を持つ企業に対して、さらにその具体的な内容についても尋ねたところ、「ライセンス/サブスクリプション料金の値上がり」や「サポート料金の値上がり」が最も多く、次いで「サービス・レベルが不透明」やベンダーによる「突然/一方的な契約ポリシーの変更」が挙げられました (図1参照)。

図1. 契約上の具体的な不満 (複数回答可)

出典:Gartner (2023年6月)

バイス プレジデント アナリストの海老名 剛は次のように述べています。「昨今はエネルギー・コストや人件費といった物価上昇に加え、外資系ベンダーは為替変動の影響も理由にして、ソフトウェアやクラウド・プラットフォームの値上げが相次いで発表されています。こうした中、顧客企業側でも交渉力のある専任担当者が時間を割かない限り、価格上昇を抑制することは難しいでしょう。対応にはIT部門内だけでなく、ビジネス部門や法務部との協力も不可欠になります」

一方、契約上の不満として、値上げ (調達コスト増) への対抗策を尋ねた設問では、「他ベンダーへの移行/移行検討」との回答が最も多く、次いで「納得のいく説明をベンダーへ求める」、「価格上昇幅の上限をあらかじめ交渉」が上位に挙げられました (図2参照)。

図2. 値上げ (調達コスト増) への対抗策 (複数回答可)

出典:Gartner (2023年6月)

今回の結果からは、ベンダーへ合理的な説明を求める以外の対抗策に乏しく、十分な説明が得られない場合にはベンダーを変更するという思い切った手段も辞さない顧客企業の姿勢が垣間見えました。

海老名は次のように述べています。「顧客企業は、物価上昇や為替変動といった値上げ要因について、それぞれの要因がどの程度の値上げにつながったのか、細かな説明を受けるべきです。実際にこうした追及をあきらめないことで、値上げ幅が抑えられる例もあります。現在の経済情勢を鑑みて受け入れざるを得ない値上げは受け入れる一方で、正当性のない値上げは拒否する姿勢が大切です。誠意ある説明を行わない場合には、ベンダー変更もいとわないという、毅然とした態度を示すことも時には必要です」

ただしベンダーを変更したとしても、これまでと同じコスト増の問題に直面する可能性はあります。運用・保守プロセスの最適化に時間がかかるアプリケーション・ソフトウェアや、営業秘密を含む重要データを大量に管理するプラットフォームを移行するには、移行プロジェクトとプロジェクト後の定着化に相当の時間を要するため、結果的に、デジタル・トランスフォーメーションで求められる迅速性が損なわれるリスクもあります。

海老名は次のように補足しています。「契約の無駄や過剰を省くことはコスト削減への即効性があり、顧客企業主導で進めやすい施策の1つです。そのために、例えばビジネス部門とIT部門の情報共有を日常的に行う組織文化の醸成や、ソフトウェアやクラウド・プラットフォームの利用状況を正確に把握するためのツールへの投資といった、社内で打てる施策も考えられます。ベンダー変更の決断は、その他の施策や交渉がすべて不調に終わった場合の最終手段と捉えた方が良いでしょう」

Gartnerのサービスをご利用のお客様は、リサーチノート「サーベイ結果からひもとくソフトウェア/クラウド契約の不満、リスク、解消法」で詳細をご覧いただけます。
日本で提供しているサービスについては、こちらよりご参照ください。https://www.gartner.co.jp/ja/products

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