2024年6月3日

Gartner、2024年のソフトウェア・エンジニアリングに関する戦略的テクノロジ・トレンドのトップ5を発表

「ガートナー アプリケーション・イノベーション & ビジネス・ソリューション サミット」(6月18~19日) において、アナリストが関連する最新トレンドを解説

 

ガートナージャパン株式会社 (本社:東京都港区、以下Gartner) は、2024年以降のソフトウェア・エンジニアリングに関する戦略的テクノロジ・トレンドのトップ5を発表しました (グローバルでは2024年5月16日に発表しています)。

Gartnerが2023年第4四半期に米国と英国のソフトウェア・エンジニアリングおよびアプリケーション開発のチーム・マネジャー300人を対象に実施した調査によると、ソフトウェア・エンジニアリング・リーダーの65%は、パフォーマンス目標の上位3つの中に「ビジネス目標の達成」を挙げています。ソフトウェア・エンジニアリング・リーダーは、破壊的なテクノロジに投資することで、生産性、サステナビリティ、成長というビジネス目標の達成に向けて、チームを強化できるようになります。

バイス プレジデント アナリストのヨアヒム・ヘルシュマン (Joachim Herschmann) は、次のように述べています。「Gartnerが発表したテクノロジ・トレンドは、アーリー・アダプター (早期採用者) がビジネス目標を達成する上で既に効果を挙げています。こうした破壊的なツールとプラクティスにより、ソフトウェア・エンジニアリング・チームは、ソフトウェア開発ライフサイクル (SDLC) における労力と負荷を減らし、開発者のエクスペリエンスと生産性を向上させながら、高品質でスケーラブルなAI搭載アプリケーションを提供することができます」

2024年のソフトウェア・エンジニアリングに関する戦略的テクノロジ・トレンドのトップ5は、以下のとおりです (図1参照)。

図1:Gartnerが発表した、2024年のソフトウェア・エンジニアリングに関する戦略的テクノロジのトップ・トレンド
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出典:Gartner (2024年6月)

ソフトウェア・エンジニアリング・インテリジェンス

ソフトウェア・エンジニアリング・インテリジェンス・プラットフォームでは、透明性の高いエンジニアリング・プロセスの統合的なビューが提供されるため、リーダーはベロシティとフローだけでなく、品質、組織の有効性、ビジネス価値についても理解し、測定できるようになります。

2027年までに、ソフトウェア・エンジニアリング組織の50%は、開発者の生産性を測定し向上させる目的で、ソフトウェア・エンジニアリング・インテリジェンス・プラットフォームを使用するようになるとGartnerでは予測しています (2024年の5%から増加)。

AI拡張型開発

ソフトウェア・エンジニアリング・リーダーは、チームがソフトウェアを構築するスピードを上げるための費用対効果の高い方法を必要としています。Gartnerの調査では、回答者の58%が、コストの制御または削減を目的に組織内で生成AIを使用しているか、今後12カ月の間に使用する予定があると回答しています。

AI拡張型開発とは、ソフトウェア・エンジニアによるアプリケーションの設計、コーディング、テストを支援するために、生成AIや機械学習などのAIテクノロジを利用する開発です。AI拡張型開発ツールは、ソフトウェア・エンジニアの開発環境と統合され、アプリケーション・コードの生成、設計からコードへの変換、テスト機能の強化などに利用されます。

ヘルシュマンは次のように述べています。「AI拡張型開発に投資することで、ソフトウェア・エンジニアリング・リーダーによる開発者の生産性向上とコストの管理を支援できるだけでなく、チームの能力も向上し、より多くの価値を提供できるようになります」

グリーン・ソフトウェア・エンジニアリング

グリーン・ソフトウェア・エンジニアリングとは、炭素効率が高く、二酸化炭素の排出量に配慮したソフトウェアの構築に関する専門分野です。グリーン・ソフトウェアを構築するには、アーキテクチャ/設計パターン、アルゴリズム、データ構造、プログラミング言語、言語ランタイム、インフラストラクチャについて、エネルギー効率の高い選択をする必要があります。

2027年までに、グローバルな大企業の30%は、非機能的な要件として、ソフトウェアのサステナビリティを含めるようになるとGartnerでは予測しています (2024年の10%未満から増加)。

処理負荷の高いワークロードを使用する組織では、二酸化炭素の排出量が増加しますが、中でも特に生成AI対応アプリケーションはエネルギーを大量に消費します。そのため、グリーン・ソフトウェア・エンジニアリングの導入は、サステナビリティ目標の優先順位付けに役立ちます。

プラットフォーム・エンジニアリング

プラットフォーム・エンジニアリングは、社内の開発者ポータルや複数のプロダクト・チームが利用できるプラットフォームを通じて基本機能を提供することで、開発者の負荷を軽減します。このようなプラットフォームにより、ソフトウェア開発を促進する「舗道」が提供されるため、開発者にとっては時間の節約につながり、満足度が向上します。

2026年までに、大規模なソフトウェア・エンジニアリング組織の80%は、プラットフォーム・エンジニアリング・チームを立ち上げるとGartnerでは予測しています (2022年の45%から増加)。

クラウド開発環境

クラウド開発環境は、設定の手間を最小限に抑えながら、リモート・アクセスですぐに利用可能なクラウド・ホスト型の開発環境を提供します。開発ワークスペースを物理的なワークステーションから切り離すことで、負担の少ない一貫性のある開発者エクスペリエンスが実現し、開発者のオンボーディングに要する時間が短縮されます。

シニア ディレクター アナリストの片山 治利は次のように述べています。「日本では、レガシー・アプリケーションの近代化、アジャイル開発など新しいプラクティスの採用、内製開発へのシフトを検討する企業が増えています。そうした企業にとってこれらのトレンドは、押さえておくべき重要なトレンドです。従来の開発の在り方にとらわれず、新しいテクノロジやプラクティスでビジネス価値の実現につながる『未来のアプリケーション』への取り組みを推進して欲しいと思います」

Gartnerのサービスをご利用のお客様は、リサーチノート「Top 5 Strategic Technology Trends in Software Engineering for 2024」で詳細をご覧いただけます。
世界的に通用するソフトウェア・エンジニアリング組織の構築方法についてはGartner Software Engineering Score ツールよりご確認いただけます。
日本で提供しているサービスについては、こちらよりご参照ください。https://www.gartner.co.jp/ja/products

Gartner for Software Engineering Leadersについて

Gartner for Software Engineering Leadersは、リーダーがステークホルダーとの連携を図り、チームを維持・最適化し、組織全体やそのパートナー、クライアントをサポートし貢献する革新的な製品を構築できるよう支援します。詳細は以下よりご参照ください。
https://www.gartner.com/en/software-engineering

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ガートナー アプリケーション・イノベーション & ビジネス・ソリューション サミットについて

2024年6月18~19日にウェスティンホテル東京にて開催するガートナー アプリケーション・イノベーション & ビジネス・ソリューション サミットでは、「新たなインテリジェンス、新たな価値、新たなスキル」をテーマに、アプリケーション/ソフトウェア・エンジニアリング担当エキスパートやITリーダーに向けて、ミッション・クリティカルな優先課題の解決に必要な最新の知見やアドバイスを提供します。コンファレンスのニュースと最新情報は、Xでご覧いただけます (#GartnerAPPS)。

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