Gartner、2027年の日本のIT支出は前年比9.7%増の51.2兆円に達すると予測

2026年11月5日

開催中のGartner IT Symposium/Xpo (11月4~6日) においてアナリストが最新トレンドを解説

ビジネスおよびテクノロジのインサイトを提供するガートナージャパン株式会社 (以下Gartner)は、2027年の日本IT支出総額が前年比9.7%増となる51兆2,000億円に達するとの見通しを発表しました。

ディスティングイッシュト バイス プレジデント アナリストで今週金曜日まで横浜で開催しているGartner IT Symposium/Xpoのコンファレンス・チェアを務める藤原 恒夫は次のように述べています。「世界的な不確実性や地政学的リスクが高まる中、AIやサイバーセキュリティが組織経営や組織運営にかかわるあらゆる領域へ影響を及ぼしており、日本企業のテクノロジ投資の在り方も大きく変化しています」

「各国間における信頼の低下と世界的な分断が進む時代において、2027年に日本のCIOは、サイバーセキュリティ、エージェント型AI/生成AI、クラウド・プラットフォーム、データ・アナリティクスへのテクノロジ投資を優先するでしょう。今後は特にテクノロジ投資における主権性の確保とコントロール強化を重視する必要があります」(藤原)

Gartnerは、日本の企業/組織による2027年のデータセンター・システムへの支出が最も高い成長率を示し、前年比47.7%増の5兆2,850億円に達すると予測しています。この分野では、サーバ支出が60.2%増加すると見込まれています。これは、サービス・プロバイダーやハイパースケーラーが、フロンティア生成AIモデルやAIエージェントの導入・活用を支えるAIインフラの構築を進める中で、AI最適化サーバへの投資を継続していることを反映しています。

次に高い成長が見込まれているのはサービスとしてのインフラストラクチャ (IaaS) で、日本における市場規模は2027年に24.2%増加し、1兆4,530億円に達すると予測されています (表1参照)。この成長は、AI最適化IaaSの急速な拡大によって牽引されており、同分野は2027年に74.7%成長すると見込まれています。

表1:日本のIT支出予測、2026~2027年 (単位:10億円)
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出典:Gartner (2026年11月)

日本のソフトウェア支出は、2027年に13.6%増加し、7兆9,480億円に達すると予測されています。IT支出の拡大は、サイバーセキュリティ、インフラフトラクチャ、アプリケーション・ソフトウェアにAI機能が追加されていることによって牽引されています。また、企業がAI活用の本格展開を進める中、AIエージェント/アシスタント、生成AIモデル、データサイエンス/機械学習向けAIプラットフォーム、AIアプリケーション開発プラットフォームへの支出も、小規模な市場基盤から急速に拡大しています。

ディスティングイッシュト バイス プレジデント アナリストのジョン・デイヴィッド・ラブロック (John-David Lovelock) は次のように述べています。「日本におけるAI最適化サーバおよびデータセンター・システム支出の急速な拡大は、グローバルで進むAIインフラ整備の一環です。これは、人類がこれまでに取り組んだ中で最大規模のインフラ・プロジェクトと言えるでしょう」

ラブロックはさらに次のように述べています。「こうした市場要因が相まって、AIインフラ、AI対応クラウド・プラットフォーム、そして高度なソフトウェア・エコシステムへの投資をさらに後押ししています。これらは世界のIT支出において最も魅力的な成長機会となっています。デジタル経済の成長は、ソフトウェアの導入だけでなく、かつてない規模でAIインフラに資金を投じ、構築し、収益化する能力によって左右されるようになっています」

ITサービスは、2027年も引き続き日本で最大のIT支出分野となる見込みです。Gartnerは、日本のサービス支出が2027年に18兆円を超え、2026年比で6.9%増加すると予測しています。これは日本の総IT支出の36.5%を占める見通しです。この分野の堅調な成長は、日本企業におけるアプリケーションの近代化とコンサルティング・サービスへの需要によって支えられています」

GartnerのIT支出予測は、IT製品/サービス全般にわたる1,000社以上のベンダーの売上実績についての厳密な分析に基づいています。Gartnerは、市場規模データベースを構築するために一次調査を中心とし、それを補完する形で二次調査の情報源も活用しています。この包括的な市場データベースを基に、IT支出予測を算出しています。

関連するインサイトのご案内

Gartnerが四半期ごとに公開しているIT支出予測は、ハードウェア、ソフトウェア、ITサービス、コミュニケーション・サービスの分野にわたる独自の見解を提供します。このレポートは、Gartnerのお客様が市場機会と課題を把握する上で役立つものです。弊社のサービスをご利用のお客様は、Gartner Market Databook, 3Q26で最新のIT支出予測をご覧いただけます。

英語による無償のウェビナー How Soaring Memory Prices Are Changing Technology Spending (オンデマンドで視聴可) でも関連する内容を視聴いただけます。
日本で提供しているサービスについては、こちらよりご参照ください。https://www.gartner.co.jp/ja/products

AI における世界的なインサイトを提供するGartner

Gartnerは、組織の経営幹部およびテクノロジ・プロバイダーにとって欠かせないパートナーとして、AI戦略の実行による重要なビジネス課題の解決を支援します。Gartnerのインサイトは独立性と客観性に基づいており、お客様が確信を持って意思決定を行い、AIの可能性を最大限に引き出すことを可能にします。経営層のお客様は、自社におけるAI活用の方向性を見極めるため、Gartner独自のAIツールAskGartnerを活用しています。Gartnerは、2,500人以上のビジネスおよびテクノロジ領域のアナリストによるインサイト、6,000本を超えるリサーチ、ならびに4,000件以上のAIユースケースおよびケーススタディを有し、AIにおける世界的なインサイトを提供しています。詳細はこちらをご覧ください。

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