2025年9月10日

Gartner、自律型ビジネスを支える重要な先進テクノロジを発表

Gartner IT Symposium/Xpo (10月28~30日、パシフィコ横浜ノースにて開催) において、先進テクノロジの最新トレンドをアナリストが解説

 

ビジネスおよびテクノロジのインサイトを提供する企業であるGartner, Inc.は、2025年版のHype Cycle for Emerging Technologies (先進テクノロジのハイプ・サイクル:2025年) を発表しました。マシン・カスタマー、AIエージェント、意思決定インテリジェンス、プログラマブル・マネーなど、2025年に注目すべき重要なテクノロジ・イノベーションの多くは、新たな自律型ビジネス時代を支えています。

Gartnerのハイプ・サイクルは、テクノロジやアプリケーションの成熟度と普及率のほか、それらが実際のビジネス問題の解決や新たな機会の活用にどのように関連するかを図示したものです。Gartnerのハイプ・サイクルの方法論では、テクノロジやアプリケーションが時間の経過とともにどのように進化するかを視覚的に説明することで、特定のビジネス目標に沿って採用を判断するのに最適なインサイトを提供します。

バイス プレジデント アナリストのマーティ・レズニック (Marty Resnick) は次のように述べています。「長年にわたるデジタル・トランスフォーメーション (DX) を経て、組織は今、AIと自動化が競争環境、顧客、プロダクト、オペレーション、リーダーシップを再構築するという新しいディスラプション (破壊) に直面しています。この新たな自律型ビジネスの時代において、CIOは、先進テクノロジがどのように競争上の差別化を生み出し、効率性を高め、新たな成長機会を捉えられるかを評価する必要があります」

先進テクノロジのハイプ・サイクルは数あるハイプ・サイクルの中でも独特のものです。毎年、2,000を超えるテクノロジや適用済みフレームワークから主要なインサイトを抽出し、押さえておくべき先進的なテクノロジを簡潔にまとめています。これらの先進的なテクノロジは、今後2~10年以内に革新的なメリットをもたらす可能性を秘めています (図1参照)。

図1. 先進テクノロジのハイプ・サイクル:2025年
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出典:Gartner (2025年9月)

マシン・カスタマー
マシン・カスタマーとは、人や組織の代わりにモノやサービスを購入する、人間以外の経済主体のことです。Gartnerは2030年までに、現在インターネットに接続されカスタマー (顧客) として動作できる30億台のB2Bマシンが、80億台まで増加すると予測しています。マシン・カスタマーの例としては、仮想パーソナル・アシスタント、スマート機器、コネクテッド・カー、モノのインターネット (IoT) 対応の工場設備などが挙げられます。

「マシン・カスタマーは、製造、小売、消費財などの業界で重要な役割を果たします。マシン・カスタマーを主要顧客と捉えてビジネス戦略をアップデートする企業では、新たな売上機会を獲得できます。また、それを導入する企業では、調達やサプライチェーンの効率性に関して大きな飛躍が期待できるようになります。組織がマシン・カスタマーから利益を得るには、ビジネスモデルを見直す必要があり、そうしなければ、取り残されるリスクがあります」 (レズニック)

AIエージェント
AIエージェントは、組織の目的達成を支援すべく、デジタルおよびリアルの環境で、状況を知覚し、意思決定を下し、アクションを起こし、目的を達成することを可能にします。組織は現在、大規模言語モデル (LLM) のようなツールを使用することで、複雑なタスクを処理するAIエージェントを作成して展開しています。AIエージェントは、消費者向けサービス、産業、データ分析、コンテンツ作成、物流などの分野における作業を自動化することで、多くの業界に変革をもたらす可能性があります。

AIエージェントにはタスクを正確に予測して実行する機能への懸念があることから、その信頼性は依然として限定的です。人間による監視がないAIエージェントは、誰からも気づかれないうちに、即座に重要な意思決定を誤って下してしまう恐れがあります。Gartnerでは、AIエージェントのリアリティを十分に理解した上で、戦略的に可能なところから具体的な導入計画に組み込むことを組織に推奨しています。これは特に、AIエージェントが進化し一般的な使いやすさが向上するにつれて重要になります。

意思決定インテリジェンス
意思決定インテリジェンスは、意思決定の方法、結果の評価方法、管理方法、フィードバックによる改善方法を理解して確立することで意思決定を高度化する、実践的な手法です。意思決定をデジタル化し、資産としてモデル化することで、インサイト (知見) からアクション (行動) に至るプロセスにおけるギャップを埋め、意思決定の質、行動、成果を継続的に改善します。

シニア ディレクター アナリストのクリスチャン・ステファン (Christian Stephan) は次のように述べています。「エージェント型AIや生成AIを巡るハイプ (過熱状態)、意思決定の自動化に対する規制圧力、昨今の世界的な不確実性により、従来のビジネス・プロセスと意思決定の弱点が明らかになりました。これを受け、今や組織は、スピードと質を高めるだけでなく、一貫性/コンプライアンス対応/費用対効果に優れ、複雑さや変化にも対処できる意思決定プロセスを求めています」

プログラマブル・マネー
プログラマブル・マネーとは、アルゴリズムに基づくルールをソフトウェアとして組み込み、動作をプログラミングできる、あらゆる形態のデジタル・マネーのことを指します。ブロックチェーン対応のトークン化とスマート・コントラクトを活用することで、経済主体の参加を増大させ、価値交換をプログラミングできます。組織は、新しい顧客タイプであるマシン・カスタマーとつながるだけでなく、同業者や従業員とつながるためにも、プログラマブル・マネーに関与することが必要になるでしょう。

「プログラマブル・マネーは金融サービス・プロバイダーに変革をもたらし、新たな形態の通貨やデジタル資産市場を可能にします。これにより、価値創出、資金調達、資産交換 (マシン間取引を含む) におけるイノベーションが促進され、サプライチェーンや金融のバリューチェーンが再構築されます」 (ステファン)

日本で先進テクノロジを担当しているディスティングイッシュト バイス プレジデント アナリストの亦賀 忠明は次のように補足しています。「AIエージェントやエージェント型AIに代表されるように、AIの新たな次元での可能性がさらに高まる中、先進テクノロジも、AIを前提にした、かつてないインパクトをもたらすものが芽生え始めています。よって企業は、既存のAIのポジションや枠組みを超えた、多角的かつ未来的な思考をさらに強め、将来のビジネスとテクノロジのインパクトに関する洞察力を高める必要があります。その最大級のインパクトはデジタルを前提にした産業革命となり、それは企業や国のデジタル格差を異次元の世界へと拡大するものとなるでしょう」

Gartnerのサービスをご利用のお客様は、リサーチノートHype Cycle for Emerging Technologies, 2025 (英語) で詳細をご覧いただけます。
日本で提供しているサービスについては、こちらよりご参照ください。https://www.gartner.co.jp/ja/products

Gartner IT Symposium/Xpoについて
Gartnerは来る10月28~30日に「Gartner IT Symposium/Xpo」をパシフィコ横浜ノースにて開催します。2025年度は「変革のエージェント:知を武器に、道を切り開く」をテーマに、主要なトピック領域における最新のテクノロジ、戦略、リーダーシップに関する知見を提供し、CIOとリーダーシップ・チームにとっての最重要課題を取り上げます。コンファレンスのニュースと最新情報は、XLinkedInFacebookでご覧いただけます (#GartnerSYM)。

Gartner AI Use Case Insightsについて
Gartner AI Use Case InsightsはテクノロジおよびビジネスリーダーがAIユースケースを効率的に発見・評価・優先順位付けし、導入を検討できるインタラクティブ・ツールです。Gartnerのサービスをご利用のお客様は、業界ごとのAIの活用事例 (ユースケース) 500件以上、実際の導入事例 (ケーススタディ) 380件以上を、業界・業務機能・Gartnerによるビジネス価値評価などの条件で検索できます。インタラクティブ・ツールは https://tools.gartner.com/use-case-insights からアクセスいただけます。

※本プレスリリースは、グローバルで2025年9月10日 (現地時間) に発表したプレスリリースを基に日本向けに編集しています。原文はこちらを参照ください。

Gartner for Information Technology Executivesについて

Gartner for Information Technology Executivesは、CIOおよびITリーダーが組織のデジタル・トランスフォーメーションを推進しビジネス成長を創出するための実行可能かつ客観的なインサイトを提供します。詳細は www.gartner.com/en/information-technology (英語) よりご覧いただけます。

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