Gartner、国内企業のデジタル化の取り組みに関する最新の調査結果を発表

2026年10月1日

AIへの期待は日々の作業の効率化からゲームチェンジを伴うビジネス変革へ、国内企業のデジタル化は新たな段階に

ビジネスおよびテクノロジのインサイトを提供するガートナージャパン株式会社 (以下Gartner) は、国内企業におけるデジタル化の取り組みおよび関連テクノロジの導入状況に関する最新の調査結果を発表しました。

AIへの期待は業務効率化に多く寄せられている

Gartnerは2026年4月、従業員500人以上の国内企業のITリーダーを対象に、デジタル化の推進状況やAIへの期待、関連テクノロジの導入動向についての調査を実施しました。本調査で、生成AIやエージェント型AIへの期待について尋ねたところ、「社内プロセスの最適化や省力化」を期待するという回答 (43.4%) が最も多く挙げられました。それに続いて、「システム開発工程の効率化」「新たな製品やサービスのアイデア創出」「社外プロセスの最適化・省力化」「人材不足・スキル不足の補完」が上位に挙げられました (図1参照)。

図1. AIに今後期待する成果として選択されたのはプロセスの最適化や省力化が多い
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出典:Gartner (2026年10月)

バイス プレジデント アナリストの池田 武史は次のように述べています。「生成AIやエージェント型AIへの期待が高まる中、多くの企業ではまず既存プロセスの効率化や生産性向上に注力する傾向は依然として強いです。その一方で、生成AIによる新たな製品・サービスの創出や顧客体験向上への関心も高まっており、新たなビジネス価値の創出に向けたチャレンジを積み重ねつつあることがうかがえます」

企業は従業員向け業務の効率化だけでなく、自社の製品・サービスの在り方や、顧客対応やサービス提供の在り方そのものを見直す動きもみられます。

「デジタル化はAIの進化で大きな飛躍を見せており、企業内におけるさまざまな作業やプロセスの効率化だけではなく、AIを前提とした革新的なサービス設計をどう進めるかが重要になります。今後は、多くの企業にとって顧客接点となるコンタクトセンター領域も含めたビジネスの刷新につながる動きがより増えてくるとみています」(池田)

デジタル化関連テクノロジの導入は着実に拡大

本調査では、デジタル化推進に関連するテクノロジの導入状況についても尋ねました。2026年の調査では、IoTプラットフォーム (クラウド) を既にビジネスへ導入している企業は35%を超え、2025年調査時の30.3%、2023年調査時の20.9%から着実に増加していることが明らかになりました。また、導入済み企業に加えて評価・検証を実施している企業を含めると約6割に達していました。一方、サイバー攻撃や内部不正への防御技術についても導入・検証が進展しており、企業がデジタル化と同時にセキュリティ強化にも継続的に取り組んでいる状況が明らかになりました (図2参照)。

図2. デジタル化の推進に関連するテクノロジの導入動向

出典:Gartner (2026年10月)

池田は次のように述べています。「生成AIや自律型のAIエージェントへの注目が集まる一方で、その価値を実際のビジネス成果へとつなげるためには、現実世界の正確な把握とテクノロジを駆使して得られる意思決定や判断の信頼性の向上も大きなチャレンジです。その実現には、IoTやセキュリティを含むデジタルを支える基盤テクノロジの整備や選択が欠かせません。今回の結果からは、国内企業において、こうした基盤への投資が着実に進んでいる現状が見て取れます」

多くの企業や組織にとって、新たな製品やサービスを、デジタルのテクノロジを駆使して実現し、さらに向上させ、自社と顧客/パートナーのエコシステムをより良いものに刷新していくことが共通する重要なチャレンジです。

「デジタル化を推進する企業や組織には、現在直面しているテクノロジの壁や社内外への実装の壁がどこにあるのか、どういった取り組みが進んでいるのか、どういったベンダーが頼りにされる傾向にあるのかを把握し、自社の取り組みだけでなく、社外環境も含めた中長期的な取り組みを推進することが求められます」(池田)

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