2026年2月10日
2026年2月10日
ソブリン・クラウドIaaSへの支出、現在のワークロードの20%がグローバルからローカル・クラウド・プロバイダーへ移行
ビジネスおよびテクノロジのインサイトを提供するGartner, Inc.は、2026年の世界におけるソブリン・クラウドIaaS (サービスとしてのインフラストラクチャ) 支出が、前年比35.6%増となる800億ドルに達するとの見通しを発表しました。
シニア ディレクター アナリストのレネ・ブエスト (Rene Buest) は、次のように述べています。「地政学的緊張が高まる中、米国および中国以外の組織は、デジタルおよびテクノロジおける自立性を高めるためにソブリン・クラウドIaaSへの投資を強化しています。その目的は、自国で生み出される富を国内にとどめ、地域経済を強化することにあります」
「政府がデジタル主権ニーズへの対応で主要な購入者となり、それに規制産業やエネルギー資源・電力/ガス/水道・通信などの分野の重要インフラ組織が続くでしょう」(ブエスト)
地域別では、中東・アフリカ (89%)、アジア太平洋の成熟地域 (87%)、欧州 (83%) が2026年にソブリン・クラウドIaaS支出で最も高い成長率になる見込みです。2026年の支出額では、中国が470億ドル、次に北米の160億ドルの見通しで、成長率はいずれも20%台になると見込まれています。欧州は2027年には北米を上回ると予測されています (表1参照)。
出典:Gartner (2026年2月)
ジオパトリエーションによるクラウド・プロバイダー・シフト
ジオパトリエーションが現実になりつつあります。Gartnerでは、ジオパトリエーションへの関心の高まりにより、現在グローバル・クラウド・プロバイダーで稼働しているワークロードの20%がローカル・クラウド・プロバイダーへ移行すると見込んでいます。さらに、ソブリン・クラウドIaaSへの支出の80%は、新たなデジタル・ソリューションあるいはクラウド環境への移行を予定しているレガシー・ワークロードが主な原資になると予測しています。
ローカルのクラウド・プロバイダーによるシェア拡大や、各国政府による規制や国家安全保障案件に対応したプラットフォームの地域化の要請が高まる中、ハイパースケーラーにはさらなる圧力がかかっています。ブエストは次のように述べています。「ローカル市場でクラウド・ビジネスを展開するには、大手クラウド・プロバイダーは、各国ごとの主権に関する懸念や要件を真剣に受け止め、それに応じて対応することが不可欠です。デジタル主権を単なるセキュリティや規制・コンプライアンスの問題として捉えるだけでは十分ではありません」
なお、ジオパトリエーションに関して、バイス プレジデント アナリストの池田 武史は日本向けに次のように補足しています。「デジタル関連テクノロジの影響力が甚大になっており、自社や関連する産業だけでなく、地域や国家の戦略に沿ったベンダーの選定もより重要になっています。しかしながら、安易にローカルのテクノロジを志向するのではなく、グローバルとの競争に耐えうるテクノロジをどう選択し、自国の成長と繁栄につなげていくかの戦略が、今、求められています」
Gartnerのサービスをご利用のお客様は、Forecast Analysis: Sovereign Cloud IaaS, Worldwide (英語) で詳細をご覧いただけます。ジオパトリエーションについては、2026年の戦略的テクノロジのトップ・トレンド:ジオパトリエーションで詳細をご覧いただけます。
日本で提供しているサービスについては、こちらよりご参照ください。https://www.gartner.co.jp/ja/products
Gartner IT Infrastructure Operations & Cloud Strategies Conferenceについて
Gartnerのアナリストは、2026年に世界で開催されるGartner IT Infrastructure Operations & Cloud Strategies Conference (日本は12月1~3日に東京で開催) において、クラウド戦略やインフラストラクチャおよびオペレーションのトレンドに関するさらなるインサイトを提供します。コンファレンスに関するニュースや最新情報は、XおよびLinkedInで #GartnerIOを使用してご覧いただけます。
※本プレスリリースは、グローバルで2026年2月9日 (現地時間) に発表したプレスリリースを基に日本向けに編集しています。原文はこちらを参照ください。
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